た ぬ き び よ り 2

そらるさんの恋愛話２ ページ44

「俺が中二の頃かな。なんかクラスに一匹オオカミみたいな子が転校して来た。挨拶も自分の名前だけで「友達とか別にいらないし」って公言してた。
でも俺は話しかけてみたんだけど無視されて。
悔しくて毎日話しかけに行ってた。それからその子が気になり始めて、あれが俺の未完成初恋かな」

そらるさんは話し終えてマイクを戻そうとしたら司会者さんが質問してきた。

…司会者さんって質問してOKなの？

「甘酸っぱいですねー!
その後告白はしたんですか？」

気になるよ？気になるけど!
その質問を司会者がしていいの!？

司会者さんへの気持ちを高ぶらせながら、そらるさんの言葉を待つ。

そらるさんは綺麗な黒髪をかきあげた。

「あー、告白はしなかった。その時は恋だって気づいてなかったし」

なんと女の子は三年になったらアメリカに行ってしまったらしい。

まるでドラマみたいなシナリオだな、と感じながら
そらるさんの話を心に書きとめた。





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ちなみに作者はそらるさんの
「なんでもないや」が好きです。

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