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2:とっても、こわいんです。 ページ2

少女はパロキセチンのアルミを元々薬が入っていたポケットに仕舞い込む。

3分の2程になったココア。

そのマグカップに両手を添えて、ほっと息を吐く。

「(この髪とか…目、なにも言われなかった……)」

少女はある時からこの容姿がコンプレックスだった。

小さい頃は、母親と父親のどちらの要素も譲り受けたこの容姿をとても気に入っていたにも関わらず。

些細なことだった。

きっかけは女子の嫉妬というやつで。

彼女の美しい容姿に、大抵の男子は夢中だった。

その上、とても優しい性格をしていて、勉強も出来て。

まさに「完璧」なんて言葉が相応しかった。

しかし、ある時。

『何その髪、染めてんの?ダッサ』

『目とか左右で違うじゃん……猫とか二次元なら許されるけど流石に人間は無いわー』

『男子に媚び売って……気持ち悪っ、偽善者ぶってんじゃねーよ』

「いじめ」世間一般にはそう呼ばれる行為。

最初の内は男子が味方をしてくれていた。

しかし、それも長くは続かず、影響を受けた彼らも次第に彼女を避けるようになった。

『良かったね、アンタに味方なんて一人もいないって分かったじゃん』

『結局見た目だけなんだって〜、まぁアタシたちはもっと本質見てくれてるだろうけど♡』

いつしか、彼女は鬱病を患っていた。

両親が事故で亡くなったことも原因の一つだった。

「……ッ、」

頭が痛む。

「(こわい、やだっ、いかないで、見捨てないで!!)」

頭の中を、悪い想像が蝕んでいく。

また彼女たちに遭ってしまうのではないか。

みんな(・・・)に嫌われてしまうんじゃないか。

私の事なんてどうでもいいんじゃないか。

思考をやめようとすればするほど怖くなって、脈が恐ろしく早くなる。

呼吸が荒くなり、周りが見えなくなる。

「おねーさん!おねーさん!」

「(やめて、話しかけないで、酷いことしないで!!)」

「やめた方がいい、コナンくん!今の彼女に何を言っても恐怖に直結してしまう!」

店内が慌ただしい。

周りの人が何事かと視線を向ける。

「(やだやだやだっ、見ないで!!醜い私を見ないでよっ!!)」

ショルダーバッグを置いて、店外へ駆ける。

必死過ぎるせいか、握り締めた手からは血が滲んでいた。

3:みんな、おんなじでした。→←1:ゆっくりでいいんです。



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設定タグ:名探偵コナン , 逆ハーレム , 〇〇恐怖症   
作品ジャンル:アニメ
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diamond(プロフ) - わ、私の作品にこんなにコメントをくれた人は初めてです……!!本当に嬉しいです、それぞれの作品をとても評価して下さっているし…!!すっっごくいい人だ……!!! (2月18日 14時) (レス) id: ed33001028 (このIDを非表示/違反報告)
あお - 題名見ただけで分かる、この作品は神作だと。そしてこの作品を作っている作者もまた、神作者だということを。 (2月18日 13時) (レス) @page1 id: 4f6d70bcc4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:diamond | 作者ホームページ:無い  
作成日時:2024年2月17日 21時

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