…主人 ページ9
『主人…えっと、主に母上・兄上・弟様…でしょうか。まあ、本来はそのような呼び方すらおこがましいのですｇ』
「なんで？」
『…え？』
「どうして、それが普通なの？」
「それって虐待だよ？」
『…？』
虐待…？
いや、例えば自刹に追い込むとか、精神を病むとか…
そういうことをいうのではないのか？
別に私は精神を病んでるわけではなく、また自刹や自傷行為に走るほどの精神異常は引き起こしてはいないはずだ。
そもそも児童虐待の定義とは「身体的虐待・性的虐待・ネグレクト・心理的虐待」のはず。
しかし私の記憶する限りでは其のいずれも受けていないと感じた。
失敗を責めるのは当たり前のことだろう。
私が失敗したから、主人に、その家族に、仲間に迷惑をかける。
それを責める時に暴力を加えるのは当たり前ではないのか？
その上―
「お前……取り敢えず一回落ち着け。そして言うことを聞け。」
『……はぁ。』
別に「主人」では無い人の話を聞く必要性は感じられなかったが……彼は危険だ。
そもそもこの場に居る事自体、いつ殺されても文句は言えないのだから。
「お前の家庭環境はおかしい。これに対する反論は認めん。」
……何故。
「お前がお前の家庭環境が普通だと思うのは、それに慣れたからだ。それを当たり前だと思っているから。」
「だが他の人間にでも聞いてみろ、それは虐待だと100人中99人は言うだろう。残りの1人はお前の親みたいな奴だ。」
『私は今の生活に不満を抱いていません。ですから、貴方が口を出す必要は無い。そうでしょう？』
早く戻らなくては。
私はここに居るべきじゃない。
ほんとうは……もっと、あの方達に尽くさなきゃだめなんだ。
そうじゃないと……そうじゃ、ないと……
『……もう、構わないでくださいよ。貴方達は「闇AU」じゃないですか。私なんか、殺してもおかしくない様な。そんな最低な
もういやだ。
この人たちと居ると、あの方達への忠誠が無くなっていく気がして。
私の存在意義も……消えていってしまうような、そんな気がする。
「っ、おい！」
玄関のドアを無理矢理開けて、元来た道とは違う道を辿る。
感情を消せ。
何も考えるな。感じるな。
理解しようと……するな。
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diamond(プロフ) - あおさん» ありがとうございます！「駄々っ子」にもコメントくださって……本当に嬉しいです！ (2月12日 15時) (
レス) id: 94e9b3251f (このIDを非表示/違反報告)
あお - こういうけいの小説大好きです！更新頑張ってください！ (2月11日 9時) (レス) @page8 id: 9cceebbfe5 (このIDを非表示/違反報告)
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