ファンタな女子(おなご) (ページ17)

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弱いは強い③ ページ17

トイレから戻ると私の部屋の前にはなっちゃんではなく、黎弥くんが居た。

黎弥『A』

黎弥『俺の部屋に来て。』

言われた通り黎弥くんの部屋に入り、そこら辺に座る。

黎弥『腕見せて』

『なんで。。』

黎弥『俺に隠せると思ってんの？』

『…。』

羽織ってるブランケットをとって傷がある腕を見せる。

黎弥『6回も切っちゃったんだね。』

『うん。。』

黎弥『何があったか話せる？？』

『(首を横に振る)』

黎弥『話せない理由があるなら聞きたいな』

『…皆が、、いなくなっちゃう。傷つくから。』

黎弥『俺たちはいなくならないよ。ずっとAのそばに居るから。』

そう言ってわたしの手を握る。
黎弥くんの手の温かみに触れた瞬間また涙が止まらなくなってしまった。

そんな私を黙って抱きしめる。

黎弥『Aは話すことが苦手な分話を一生懸命聞いて、こうやってよく抱きしめて背中を摩ってくれるよね。』

黎弥『これめっちゃ安心するんだよな。。』

抱きしめてて顔は見えないけど黎弥くんが微笑んでるんだろうなって伝わるくらい優しくつぶやく。

『黎弥くん。。。』

黎弥『こうやって抱きしめたのいつぶりだろう？』

『わかんない…』

黎弥『やっぱAがいなきゃ俺ダメやわ。』

『っ…泣』

『黎弥くん…助けて。。。』

黎弥『おう。』

『…みんなにも助けて欲しい。。』

黎弥『分かった。』

『図々しくてごめんね。。』

黎弥『謝んなよ〜。Aは悪くねぇよ』

黎弥『みんなリビングにいると思うから一緒にリビングに行こうか。』

『うん。。でも、その前に持っていくものあるから私の部屋に行く。。』

黎弥『？？…わかった。』

引き出しに入った嫌な手紙をスニーカーの空き箱に全て入れて蓋をし部屋を出る。