torture.2 ページ34
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「こ、これは……」
目を疑った。
そこは先程までの空間がマシに見えてしまうほどの地獄絵図が広がっていたからだ。
肉片が散らばり、壁や天井にまで血飛沫が飛び散り、とてもじゃないけど人間のいる場所とは思えない光景が広がっている。
血生臭くて吐きそうだ、なんて昔の僕なら思っていただろう。今の僕は甘い香りに釘付けだ。
甘い香りの元を辿ると椅子に体を括り付けられた死体のようなものが見えてきた。
手足はなく、胴体だけのだるま姿でかろうじて生きていることがわかる。
しかし、それももう限界を迎えようとしていた。
至る所から血液が流れ出し、目は完全に白濁して光を失いかけている。
「さあ、A見せてごらん」
そう言って管理人が差し出したのは、大きなメスだった。
まさかとは思うけど……。
「これで僕の血を、抉り出せ、なんて言いませんよね？」
「察しがいいね」
唾を飲み込む音が異様にうるさく、響く。
阿呆が、冗談じゃない。
自分の体の一部を切り落とす、そんなの正気の沙汰じゃない。
いくら傷を治せると言っても、痛覚がないわけじゃないんだ。
想像しただけで痛みを感じる、やりたくない、考えたくもない、逃げてしまいたい。
でもここで拒否すればどうなるか分からないほど馬鹿でもない。
意を決して、メスを手に取り死体もどきに近づく。
よく自傷癖がある人が手首を切っているのを思い出して、手首にメスを向け、ゆっくりと切開していく。
メスを持つ指に力が入れば入るほど、心臓がはち切れそうだ。
そして、ぶちっと何かが切れたような音が体に響く。同時に僕の右手は赤く染まっていた。
同時に襲ってくる激痛、そして死体もどきの頭上へと溢れ出す鮮血。
僕の右腕から流れる血を見て嬉々としている管理人。
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夕夜 - とっても面白いです！続き待ってますね。応援しています！！ (2023年5月7日 22時) (
レス) @page43 id: 19daafe7ae (このIDを非表示/違反報告)
地銀(プロフ) - kemさん» ありがとうございます！CSSは自作です（ ; ; ） (2022年7月31日 4時) (レス) id: ace2098bf5 (このIDを非表示/違反報告)
kem - めっちゃ面白いです!!!!CSSってどこのつかってますか?? (2022年7月31日 1時) (レス) @page19 id: c443e77f26 (このIDを非表示/違反報告)
地銀(プロフ) - あーちゃん様さん» 有難うございます！頑張ります（ ; ; ） (2022年7月29日 1時) (レス) id: ace2098bf5 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん様 - 更新待ってます‼めちゃめちゃ面白いです‼ (2022年7月28日 19時) (レス) @page7 id: 875565d54e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：地銀 | 作成日時：2022年7月28日 7時
