【BL注意】僕は人間ではないようだ。【吸血鬼】

bloom.9 ページ31

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さて、この後のことを考えてなかった。どうやって収めようかと考えていると、一護(イチゴ)が僕の腕を掴んで引っ張ってくる。
突然のことにバランスを崩しそうになるが、なんとか持ち堪えてその場に踏み止まった。


「どこを喰われた」


腕を掴んだまま真剣な表情で聞いてくる一護(イチゴ)に、ぽかんとしてしまう。


「く、喰われてなんてないけど……」

「嘘つけ。お前の力で治したんだろ」


傷だらけだったはずの儡(ライ)さんの体を指差して言ってきた。

なるほど。その言葉で怒っていた理由が分かった気がする。
管理人の所有物である僕の血を許可なく、儡(ライ)さんに受け渡したからだろうか。


しれっと人権を剥奪された気がするが、まあ仕方ない。


「血液は使ってないからいいと思って、ちょっと舐めた」


舌を出してそう答えると、前髪の奥に見える一護(イチゴ)の目が見開かれる。


「……どこを舐めた？」


どこを舐めただって？
あまりに予想外な質問に思わず復唱してしまう。

正直に答えるべきか、傷口とだけ答えるか。少し悩んでいると、横から儡(ライ)さんが僕から一護(イチゴ)の手を振り払う。

その事に一護(イチゴ)が反応する前に僕の肩を抱き寄せながら、彼は言葉を発した。


「この小さな唇で、心のこもったご奉仕をしてくれた」


悪戯っぽい笑みを浮かべながら、とんでもない発言をする儡(ライ)さん。

いや、確かに間違ってはいないんだけど言い方を……。



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