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「行ってみる？」
なみちゃんのその言葉に、当然俺はブンブンと首を振る。
だって怖…いや、怖くねーし。早く帰りたいだけだし。
「俺気になるか見てくるわ。A先帰ってていいよ」
「へっ！？いや！なら俺も行く！」
昇降口への階段はこの暗闇が続く廊下の突き当たり。
正直に言おう。
ほんとマジで無理。怖い。
幽霊とか怪奇とか、そういう類は怖くない。
ただ俺が怖いのはこの暗闇だ。
得体が知れず、飲み込まれそうになるというか…とにかく気持ち悪くて嫌なのだ。
「二年A組か。」
ポツン、と一つだけ明かりのつく教室の前に来た。
なみちゃんが小さな声でそう呟く。
A組と言ったら特進クラス。普段なら近寄ることも無い教室だ。
「失礼しまーす」
出た。なみちゃんの我が道をいくスタイル。
その先に誰がいるかなんてどうでもいいらしい。
遠慮なく、尚且つ勢いよくその扉を開けた。
そして扉の先にいたのは…。
「げっ、黒田……サン、」
「おい今お前呼び捨てにしようとしただろ？」
そう。なぜだか特進クラスには俺の春さんを付け狙う、黒田蜻蛉がいた。
「あれ、黒田先輩じゃん」
なみちゃんに黒田のことを伝えようとすれば、どうやら彼のことは知っていたらしい。
驚いたものの、まあ不良同士、何かコミュニティがあるのだろうと納得した。
「お！そっちは相馬泪か！どうした？」
「どうしたっつーか、ここだけ電気ついてたんすけど」
なみちゃんは俺とこいつが不仲なのを察したようだ。
ぐい、と軽く服を引っ張られると、さりげなく間に入られた。
この優しさ100％の気遣いに惚れ惚れする。
デリカシーのデの字もない黒田とは大違いだ。
さすが俺の幼なじみ。大親友。
「ああ、勉強してたんだよ」
「はい！？この学校で一番不良のアンタが！！？てかここ特進クラスでしょう！？教室間違ってますけど！！！」
あまりの衝撃につい口を出してしまう。
せっかくなみちゃんが間に入ってくれたのに。
案の定彼は、あちゃー、と参ってしまっていた。
「間違ってないですぅ〜俺様特進だし？？？」
ドヤ顔で言う黒田を鼻で笑う。
「いや、妄想はいいんで」
「妄想じゃねーよ！！マジだって！」
そう言って必死になる辺りどうにも信じられない。
お互い火花を散らして睨み合っていれば、なみちゃんがまたため息をついた。
「A、ほんとなんだよ。この人特進クラス。二年で一番頭いい人。」
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Td(プロフ) - ともえさん» ありがとうございます。検討致します (2018年12月17日 19時) (
レス) id: 7b29245002 (このIDを非表示/違反報告)
Td(プロフ) - ミオさん» こちらこそありがとうございました。検討します。 (2018年12月17日 19時) (レス) id: 7b29245002 (このIDを非表示/違反報告)
ともえ(プロフ) - 面白かったです！続編希望です！ (2018年12月17日 8時) (レス) id: 3030554e8b (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - 面白かったです！ありがとうございました！続編希望です！ (2018年12月17日 2時) (レス) id: f13eb61b67 (このIDを非表示/違反報告)
怠惰(プロフ) - 油菜さん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです！ (2018年3月8日 6時) (レス) id: 49a9a48379 (このIDを非表示/違反報告)
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