39 ページ44
警戒しつつ、余計なことはするなと睨めば、何故だか勝ち誇った笑みを浮かべた。
｢春彦が俺にキスしてくれたら、生徒指導もちゃんと受けるし、素行も正すぞ？｣
クソ野郎。
そんなこと言ったら彼は了承してしまうじゃないか。
貞操観念も薄くて警戒心も緩い。
そして何よりも規律を重んじる人だから。
卑怯なやり方に思わず相手の胸ぐらに手を出してしまったが、それを春さんに静止される。
まだ周りに登校中の生徒がいればよかったものの、どうやら俺達がこうしている間に、いつの間にか皆過ぎ去っていた。
｢言ったな？約束は守れよ｣
｢勿論｣
俺の春さんなのに。汚される。嘘だと言ってくれ。
俺の願い虚しく、何の恥ずかしげもなく、彼は悠々と黒田にキスして見せた。
満足そうに笑う黒田をぶん殴りたい。
聖人のような彼に何をさせるんだ。
でも俺の方が先に春さんにキスしたし俺の勝ちだバーカ！
…まあ、春さんからキスしてもらったことは無いけど。
いや悔しくなんてないし別に。ホントだよ。
春さんは俺のなのに、そう考える度にどす黒いものがふつふつと湧き上がってくる。
「約束守るよ、春彦」
そう言い黒田はまた彼にキスをした。
当然俺に挑戦的な笑みを浮かべて。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 48人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「創作」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Td(プロフ) - ともえさん» ありがとうございます。検討致します (2018年12月17日 19時) (
レス) id: 7b29245002 (このIDを非表示/違反報告)
Td(プロフ) - ミオさん» こちらこそありがとうございました。検討します。 (2018年12月17日 19時) (レス) id: 7b29245002 (このIDを非表示/違反報告)
ともえ(プロフ) - 面白かったです！続編希望です！ (2018年12月17日 8時) (レス) id: 3030554e8b (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - 面白かったです！ありがとうございました！続編希望です！ (2018年12月17日 2時) (レス) id: f13eb61b67 (このIDを非表示/違反報告)
怠惰(プロフ) - 油菜さん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです！ (2018年3月8日 6時) (レス) id: 49a9a48379 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
