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「さっきの子は、きっと君の事を好いているんだろうな」
漸く手を離してくれて、口を開けたと思えばそんなことを言いだした彼。
拍子抜け、本日2度目である。
あたふたとしてしまい、何故それを、と聞いてみればなんとなくだそう。
生徒会長恐るべし。
「なんだか悪いことしたな…」
「違います！違うんです春さん！
別に僕、なみちゃんと付き合ってるわけでも、その気があるわけでもなくて、えっとですね、その…っ」
明らかに気落ちしてしまった春さんをなんとかしようと思ったのだが、自分の言葉が全て跳ね返ってくる。
なみちゃんには本当に悪いことをしたし、彼が俺に告白をしないと言うことは、今の関係のままが最善だと思ったからだろう。
そりゃそうだ。
俺だって、好きな人がいると知っているのに告白をして、振られて、はたまたそいつとの関係が壊れるだなんて絶対に嫌だ。
俺はもしなみちゃんが告白をしてきても今までの関係を壊す気などないのだが、彼がそれを恐れているなら気づかないふりをしてやるべきだと思うのだ。
「必死だな、どうした」
少しだけ笑ってくれた彼に安堵する。
よかった、不機嫌なわけではなさそうだ。
でもどうしたもこうしたもないから、彼に言ってしまえばきっと楽なのだろう。
貴方が好きだから、とちゃんと言えたら…。
さっきのキスは、脈アリと考えてもいいのだろうか。
だが鈍感故に、彼は好きだとかそういうのは分からない。
俺が気付かせるしかない。
だから、どうにか彼を振り向かせたいものだ。
「そろそろ帰らないと…邪魔したな。今度折り入って礼をする」
時計を見て、まだ朝の九時だと言うのに立ち上がる彼。
もう少しゆっくりしていけばいいのに。
何せ朝食も一緒に食べていないのだ。
もう少し貴方を独り占めにしたい、だなんてわがまま言えるはずもなく、荷物を持った彼を玄関まで見送る。
だがしかし、ちょっとした出来心が湧いた。
帰り際の彼に、一つだけ問うたのだ。
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Td(プロフ) - ともえさん» ありがとうございます。検討致します (2018年12月17日 19時) (
レス) id: 7b29245002 (このIDを非表示/違反報告)
Td(プロフ) - ミオさん» こちらこそありがとうございました。検討します。 (2018年12月17日 19時) (レス) id: 7b29245002 (このIDを非表示/違反報告)
ともえ(プロフ) - 面白かったです！続編希望です！ (2018年12月17日 8時) (レス) id: 3030554e8b (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - 面白かったです！ありがとうございました！続編希望です！ (2018年12月17日 2時) (レス) id: f13eb61b67 (このIDを非表示/違反報告)
怠惰(プロフ) - 油菜さん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです！ (2018年3月8日 6時) (レス) id: 49a9a48379 (このIDを非表示/違反報告)
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