【Q|K】夫に砂糖対応されている件について【fkr】

プレゼントはホワイトデー限定です ページ31

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If you find someone you love in your life, then hang on to that love.
あなたの人生において愛する人を見つけたら、その人をしっかりとつかまえなさい。






イギリスの第1位王位継承権者、ウェールズ公チャールズの最初の妃である、ウェールズ公妃ダイアナの名言。ここまでで察した人も居るだろうが、あの有名なダイアナ妃の名言だ。


捕まえておきなさい、とダイアナ妃は言うものの、誰かの心を引き留めておくというのは、案外簡単なことではない。今だって、私はいつ彼の気持ちが離れてしまっても可笑しくない、と毎日ひやひやしている。こんなこと考えていたら、彼を信じてないのか、なんて言われてしまいそうだが。

無論、決して彼を信じていないわけではない。ただ、今でも不思議なのだ。彼が私に対して好意を抱いてくれたことが。体まで重ねておいてなに言ってんだと思われそうだが、兎に角、不思議なのだ。

何度でも言うが、私は取り柄がないことが取り柄だ。絶世の美女でもないし、女としての魅力もない。福良さんは定期的に可愛いと言ってくださるが、やっぱり、どうも自分に彼が惚れてくださった要素を見出だせない。



「星宮さん」

「へぁいっ！！」

「あはは、急に呼んでごめんね。髪、まだ乾かしてないみたいだから、良かったら俺が乾かすよ」

「えっ？！？いや、さ、流石にそこまでお手数お掛けするわけには……！」



自分の取り柄の無さに対して頭を抱えていると、先程お風呂から上がってソファーで髪を乾かしていた彼が、そう言って自分の足の間をポンポンと叩く。あれはつまり、ここに来てという意味だろう。

いや、いやいやいや、ついさっき仕事を終わらせてこれからゆっくりするであろう福良さんに、流石にそこまでしてもらうのは気が引ける。
しかも私の髪は人より多い分、乾かすのに時間がかかるし、そんな長時間彼の時間を奪ってしまうのはめちゃくちゃ申し訳ない。罪悪感でノックアウトしてしまう。無理だ。絶対に無理。

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