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*13* ページ14







目の前に建つマンションは


オレンジ色に染まった空に


届くんじゃないかと思ってしまうほど高い。



あ「…さすが菊池」



思わず、そう呟いた私に



風「桐生の人間がなに言ってんだよ…」



風磨は呆れたような声を出した。



あ「…うん、そうだね」



視線を上にしたまま発した声は


私の心を映すかのように小さく消えていく。



エントランスへ向かう風磨の後ろを


ただ無言で着いて行くと


オートロックの玄関に警備員室。


さすが高級マンションって感じ。



あ「ねぇ…」



気まずい空気を何とかしたくて


話しかけようとするけど


風磨は何も答えてくれない。



そんな状態のまま乗り込んだエレベーターは


居心地が悪くて仕方ないよ。



あ「…どうして何も言わないの?」



風磨の横顔を、下から見上げる。



あ「…どうして抵抗しないの?私との婚約なんて、どうにでも抗えるんじゃないの?」



私のその言葉に、風磨はピクリと肩を揺らして


20センチほど身長差がある私を


横目で見下ろしてきた。



それでも、風磨は睨むだけ。



何でもいいから言葉がほしくて


私はさらに口を開く。



あ「…あなたは、私じゃないでしょ?」



風磨は一瞬、大きく目を見開いた後


少しだけ視線を泳がせた。





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作者名:北斗七星 | 作成日時:2015年6月23日 0時

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