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梓「可愛いっ!ありがとう、(人1)!」



梓に、沖縄でのお土産を渡した。



小瓶に入った、星の砂。


小さな貝殻も一緒に入れてある、可愛いものだ。



梓が嬉しそうにしてるから、私まで嬉しくなってくる。



梓「…いつ気持ち伝えるの?」



掌に置かれた小瓶を指先でつつきながら


梓はまるで何でもないかのように、その言葉を口にした。



あ「なっ…!?」



私が顔を赤くするのを見て、梓は優しく微笑む。





…どうやら、何も言わなくても梓には分かってしまうらしい。



恋する者同士、なにか伝わるものがあるのかな…。





あ「…もっと、ちゃんと強くなってから。なんか、今のままじゃ彼に甘えたままみたいで嫌なんだ。もっとちゃんと…胸張って『好き』って言えるぐらいに」



意を決してそう言うと、梓はまた嬉しそうに微笑んだ。



…やっと、前に進み始めることが出来たのかもしれない。


今まではきっと、前に進もうと気持ちばかりが焦って


結局踏み出せてなんかいなかったんだ。



…きっと、もっとちゃんと頑張って、もっと強くなったら


…風磨だって離れないでいてくれてる。



…強く、ならなくちゃ。





あ「梓は?勝利に気持ち伝えないの?」



次は梓が赤く染まる番だった。


困ったように眉を八の字にして、手で口元を隠す。



梓「…まだ無理だよ」


あ「…じゃあ、一緒に頑張ろっか!」



そうして2人で笑った。





…この時、私は自分のことに精一杯で


大事なことを、忘れてたの。



もしかしたら無意識のうちに


考えないようにしてたのかもしれないけど。





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作者名:北斗七星 | 作成日時:2015年7月24日 1時

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