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光が眩しくて、目を覚ました。


ぼやけた視界がクリアになっていく中


頭はまだ、ぼんやりしている。



もう一度目を閉じ、寝返りを打とうとした。



…はずが、思ったように体が動かない。



仕方なしに再び瞼を持ち上げ


自分の置かれた状況を確認した時…


危うく叫ぶところだった。



…なんで、こんなことになってるの!?



なぜか風磨の抱き枕となりつつある私は


さっきまでの眠気も吹っ飛び、状況を理解しようと必死だった。



でも、少し見上げたところにある風磨の整った顔が


私の思考を邪魔して、なかなか理解できない。





…長いまつ毛が窓から差し込む光を受けて頬に影を作っている。


さらさらと額に被る色素の薄い前髪が、日に透けて金色っぽくなっている。



見れば見るほどドキドキして、触れてみたくて仕方ない。





静かな寝息が、私を狂わせる。





あ「…どうして突き放してくれないの?」



私の話を、過去を聞いて…


風磨は私を突き放すだろうと思っていた。



私は風磨から離れるなんてしたくない。



だから、風磨を私から解放するためには


風磨が私を突き放してくれなきゃいけないの。



離れたくないとか、離れていってほしくないとか


受け止めてほしいだとか、嫌われたくないとか


それは、間違いなく私の切なる願い。



でも、まだ引き返せる今のうちに


離れていってほしい。


突き放してほしい。



どうしてこんなにも矛盾しているのか分からない。



いざ受け止めてもらえるかもしれないってなると


どうしても怖くなる。



だって…絶対にいつか離れていっちゃうから。



自分に自信がなさすぎて、そんな自分が大嫌いで。



私の願いを邪魔するものは、いつだって私の心の中にあるんだ。





じんわりと、涙が視界を遮っていく。





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作者名:北斗七星 | 作成日時:2015年7月15日 1時

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