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タクシーに乗ってたどり着いたのは



どこまで続くか分からないような塀と巨大な門があるお屋敷。



チャイムを鳴らし名乗ると、重い音を立てて門が開いた。





いくらか歩き、扉を開くと…


使用人たちのお出迎えがあった。



慣れない私は軽くひきつつ足を進める。





とにかく、両親に会わなくちゃ。



もう、あの家ではお世話になれないと、


私の居場所ではないのだと


ここに戻ってきたいのだと



話をしなければ。




案内につこうとする者を下がらせて、ダイニングルームへ向かう。



きっと今は食事時だから、2人ともそこにいるはず。





そんな私の予想通り、2人はそこにいて


声をかけようとして、やめた。



…違う。


声が出なかった。




2人の会話の内容に…


私を取り囲むすべてのものが停止した。





「…(人1)の婚約?」


「そうよ。あの子も、もう高校生だわ」


「…そうだな。まぁ、今さらそんな必要もないだろ?」


「だからよ。話さなければならないわ。婚約なんて、そんなものしなくていいんだから」


「…私としては、あのご子息を息子と呼んでみたかったがな」


「もう、何を言ってらっしゃるの。聡がいるんだから、(人1)は必要ないでしょ?」





何を、言っているのだろうか。



…私は、必要ない?


……婚約の必要もない?


どうして…?


だって、私はこの家の娘でしょ?


ずっと、家のために婚約だってするつもりだったのに


それが必要ないって言うの?



…“聡”って誰?





その時だった。


後ろで声がしたの。



聞いたことのない、その声が。





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作者名:北斗七星 | 作成日時:2015年7月15日 1時

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