25話 ページ25
あれからゴードンさんはウタさんについての事を話してくれた
彼女が何故、このエレジアに来たのか
彼女がこのエレジアで育った経緯、赤髪海賊団との別れ
そして、彼女が作ろうとした
『新時代』
「…………………」
話を聞き終わる頃には、私のミルクティーはすっかり冷めていた
「……じゃあウタさんは…最後に本懐を遂げれたんですね」
「…ああ。彼女は……本当に素晴らしい歌姫だ。それは今も変わらない」
「…そうですね」
彼女の歌声を聞いた訳では無い
ましてや今は亡き人。会える術も歌を聴く術もない
だけど何故か
その歌声は世界中の人々に愛されたんだなぁ…と思える
彼女が作ろうとした『新時代』
きっと心から“変えよう”として
救いたくて
新時代を作ろうとしたんだ
だけど。だけど…
それが必ずしも正しい“救い”とは限らない
(何だか…割と複雑かも…)
この話を聞いて、素直に彼女を“悲劇の人”とは思えなかった
やろうとした事が、“良い事だね”とは…褒められる事かと言ったら言い難い方だ
でもなんか。分かる気はする
リアルに疲れるってよくあるし
私も何度、推しがいる世界に居れたらなぁなんて思ったことか
きっと彼女に“助けて”と声を上げた人たちも、現実から目を背けたくなるほどに、辛い人達だったんだろうなって思う
ゴードンさんは私にお話をしてくれた後に、『子供たちに歌を教える為に』と、再びお城の方へと戻って行った
『折角の縁だ。音彩君もぜひ、このエレジアを見て、知って欲しい』
そう最後に言い残して
「観光かぁ……」
するにしてもどこを見ていいのか…
立ち入り禁止区域とかあったりするのかな。ここ
そういうの、聞いておいた方がいいよね
冷めてしまったミルクティーを一気に流し込み、私はテラスを離れた
ゴードンさんを探しに城中を歩いた。けど
「どこここ」
言わずもがな。迷子である
いや。うん。マッピング能力がこんなにも低いとは
思ってなかったよ、自分でも
辺りを見渡しても石の壁、壁、壁
最早私は誰ここはどこ状態である
とりあえず来た道、戻るか…
だけど迷子っ子ってさ。それさえも不可能になるんだよね
「…………どっちから来たっけ」
この時。自分が一級フラグ建築士というのを、私は思い出すのであった
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はる - 初コメ失礼します!!この小説大大大大大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (11月13日 13時) (
レス) @page31 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
さ々なら(プロフ) - カワセミさん» カワセミ様、コメントありがとうございます！更新に時間がかかってしまい申し訳ないです🙇♀️💦この度新しく2話公開させていただきました！ぜひ最新話を読んでみ下さい！感想ありがとうございます✨ (9月7日 2時) (レス) id: 2837963d9b (このIDを非表示/違反報告)
さ々なら(プロフ) - いるかさん» いるか様、コメントありがとうございます！更新に時間がかかってしまい申し訳ないです🙇♀️💦この度新規で2話公開しました！ぜひ読んでみてください！感想ありがとうございます✨ (9月7日 2時) (レス) @page29 id: 2837963d9b (このIDを非表示/違反報告)
カワセミ(プロフ) - 続きが、、、！！！続きが気になりますう！！！！！！！！！うおお待っております（ ; ; ） (2023年2月3日 22時) (レス) @page26 id: 9f805037c4 (このIDを非表示/違反報告)
いるか - 続きがめっちゃ気になります！楽しみにしてます (2022年12月26日 12時) (レス) id: 99e1269188 (このIDを非表示/違反報告)
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