異世界14 ページ18
『へー、それで……？』
«この世界は不思議だよねえ。
サーヴァントに勝てるとは思わないけど、やっぱり力を持つとこうなるんだね»
『まあ、2次元の世界ってこんなもんじゃないか？』
周りから見れば、ただの独り言を喋っている変わり者。
しかし小声で喋っているので、聞こえていないだろう。
«あれが雄英高校かい？»
『うん、そう。まさか自分が学生になるとは思わなかったよ。』
«まあ頑張りなよ。それともずっと居てあげようか？»
『いや、大丈夫……って言いたいんだけど、今日は嫌な予感がするんだよ』
«シルバーの予感は良い意味でも悪い意味でも当たるからね。危ないと思ったら直ぐに連絡して。»
『OK、任せなよ』
やっぱり一人でいる時と、二人でいる時は違う。
別にボッチとかそんなんじゃねえから。
いまボッチって思ったやつ、怒らないから手上げろ
それよりも、本当に大丈夫か？
サンダーも言っていたように、自分で言うのもあれだが私は良い意味でも悪い意味でも予感が当たる
悪い意味ではないといいんだが……？
＿＿＿＿＿＿＿
今日はUSJという場所に行くらしい。
まだ大丈夫だが、もしかしたら危ないかもしれない
良い方にいかないかもしれない
これ以上、カルデアの人達に迷惑をかけられない
自分一人で、対処するしかないのだ
バスに乗る時は、轟の隣に座った
『隣いいかな？』
「ああ」
こういうタイプは、自ら仲間を作ろうとはしない。
過去に何かあったのか
この人の個性については、あまり追求しない方がいい。
それくらい簡単にわかる
火傷が、過去にあったことを物語っているのだろう
今の轟の目は、酷く悲しい。
ああ、本当に＿＿＿＿
『人間は、恐ろしいな』
その言葉は誰にも聞こえていなかった
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作者名：えるるぅ | 作成日時：2019年1月23日 20時
