不死川実弥 ページ6
「おィ、何そんなところで突っ立ってんだァ。」
「さ、実弥…。」
任務帰り、道端でぼーっと天を仰ぎながら佇んでいるAを見かけたから反射的に声を掛けた。
俺に気づくや否やAはその場からさっさと立ち去ろうとした。だから反射的に手を伸ばした。
「何逃げてんだよォ。」
「に、逃げてるわけじゃないし…。」
顔を上げようとしないAの顔をグイッと無理矢理俺に向かす。
動揺した。
Aの目元は赤く腫れていて、誰が見たって泣いていたことがわかる顔をしていた。
…なんで、こんなひでぇ顔してんだよ。
「やめ、やめて！」
俺に余程顔を見られたくなかったようでAはばっと俺から逃げようとした。
まあそんな簡単に逃がすほど、俺は優しい男じゃねぇけど。
「…誰にやられた。」
「…誰のせいでもないよ…私が、弱かっただけ。」
「言え。」
困ったように眉を下げるA。
こんな時に思うことじゃねぇってのはわかってるけど、その表情に不覚にも魅せられた。
心臓が鷲掴みにでもされたような感覚だ。
「…………振られちゃったの。ただ、それだけ。」
Aは観念したようにぎこちなく笑ってそう言った。
……振られた……？振られた…。
こいつ、好きな奴がいたのか。
それを知った瞬間、目の前が真っ黒になるような感覚に襲われた。
気分が悪ぃ。気持ちの悪い汗が身体中を這う。
「ごめんね、反応に困るでしょ。」
申し訳なさそうに俺に謝るA。
お前は何も、わかってないだろ。
「…あァ、そうだな。反応に困るわァ。」
＿＿＿そりゃなぁ。
「お前が振られたってことは、俺にも可能性が出てきたってことだからなァ。」
俺の言葉にぽかんとしているAの手を取って、手の甲にそっと口付けた。
Aはみるる火が出そうなくらい顔を真っ赤に染めあげ、俺の顔を見た。
「な、なに、なにして、」
「俺が慰めてやる。」
俺はな、猛烈に怒ってるんだ。
お前を振ったっていう男に。
お前にこんな悲しい顔させる奴に心底腹が立つ。
だから、お前がそんな奴のこと忘れるくれぇに俺で頭がいっぱいになれば良い。
そんな男のことなんてさっさと忘れちまえ。
「あんな奴のこと忘られるくれェに、俺がお前のこと愛してやるよ。」
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蒲公英 - リクエストで、村田さんもしくは後藤さんお願いします。 (2020年8月16日 13時) (
レス) id: abd0311f3a (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - お館様もいれてほしいです！ (2020年7月21日 21時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - すみません､悲鳴嶼さんリクエストしてもいいですか？ (2020年7月21日 18時) (レス) id: e20c0b3e5a (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - 一回じゃお星様押したりないです、、、きゅんきゅんしまくりです (2020年7月15日 11時) (レス) id: 40031fd2e4 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - マリイさん» 大変申し訳ございません。記載してある通りあくまで人物リクエストのみを受け付けているので細かな設定等のリクエストは承れないんです…私自身の力量不足故に設定に沿ったものを書けるとは限らないので…。本当にすみません！ (2020年7月15日 10時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白霞
| 作成日時：2020年7月13日 19時
