3年目の決意

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あれからAちゃんとはちょくちょく連絡を取り合う仲になった。

大将も一緒にご飯いった時に昔話なんかをしてくれたりして、それをAちゃんとの話のネタにさせてもらってる。


今日も大将とご飯に来ている。もちろん話題はAちゃんだ。


｢A昔野球やってたって話したっけ？｣

｢え、知らないっすよ。野球やってたんすか？｣

｢俺に憧れてな〜。
チームに入ったのは小学3年とかくらいやけど、まあ、その前から俺がキャッチング練習したいがためだけに投げ方教えてバンバン投げさせてた。｣

｢女の子になにやらせてるんですか…｣


その後、中学でシニアに上がった大将を追いかけて３年間、大将が高校に上がるまで一緒に野球をやってたらしい。投手一筋。バッティングはダメダメだったらしいが、選球眼はよかった、とか、足は早かった、とか。



いいこと聞いたな。



さっそく後日Aちゃんにその話題を振った。

｢To:Aちゃん
subject:翔さんから聞いたで！

小さい頃野球やってたって本当なん？
ポジションはピッチャーって聞いた！｣

『From:Aちゃん
subject:Re:翔さんから聞いたで

やってました。3年くらいですかね。
今でもたまに、そのチームの練習のお手伝いとかしてるんですよ！野球が大好きなので！』


その後も鳴り止まない携帯。
寮のベッドに寝転がりながら続くメールのやり取り。

お互いの共通点である野球の話題は、今までにないくらい盛り上がった。

次に会う時にぜひキャッチボールをしよう、と誘うと二つ返事でOKをもらった。

大したことじゃないんだけど、2人の約束が出来たことがなんとなーく嬉しくて、俺の頬は緩んだ。


約束をしたってことは、次があるってこと。

また会える、ってことだ。






｢遥輝ー、ちょっといい？って、うわ、何ひとりで携帯片手にニヤついてんの…きもいよ｣
｢もー、拳士さんうるさいっすわー
あと入ってくる時はノックしてください。｣
｢なになに、Aちゃん？｣
｢だったらなんすか｣
｢いいねぇ、青春だね！！｣
｢うざ。｣

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