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「私の思う遥輝さんらしさは、なんていうか、こう、子供っぽいっていうか…あ、悪い意味じゃなくて!」


なんでこんなに


「グラウンドでいつも無邪気に笑ってて、楽しそうで。だけど打席に立った時とか、盗塁を狙う時とか、すごく真剣な眼になって。」


他人である俺のことを


「目の前のボールに必死になれて、野球を心から楽しんでるっていうか。」


見てくれて、考えてくれて


「とにかく、野球が楽しいってことを全身で伝えるようなプレイだったと思うんですよ。」


伝えてくれるんだろう。


「そんな遥輝さんの野球が大好きだから、いつまでもうじうじウジウジ、そんな遥輝さん見たくないんです!」


背中を叩いてくれて


「だから野球が楽しいってこと思い出してもらいたくて。キャッチボールって野球の原点みたいなとこあるし、それで何か感じてくれたらって。」


背中を押してくれて


「それに想いを込めたボールは、絶対届くと思ったので!本気になれ!って。野球は楽しいぞって、届けばいいなって。」


微笑んでくれる。


なんだ、この子。
天使なんじゃないか、本当に。



これまでのモヤモヤも、さっき爆発したイライラも、驚くくらい見事に昇華された気がした。


「だから本気を見せてあげます。
絶対遥輝さんに伝わる、私の本気。
時間も遅いのでこの一球で最後にしましょう。

座って受けてください。本気で投げます。」


真剣な顔から一転、にっこり笑ったAちゃんは、また俺から少し距離をとって。

さすがにマウンドからホームベースほどの距離はないけど、それに近いくらいの距離をとった。

俺は言われるがままに座って受ける用意。

あんまり座って捕る経験ないんだけどなあ、なんて思っていたけど、心配することなんて何も無かった。


いきますよー、という、声のあと。

綺麗なフォームで振りかぶって、勢いよく投げられたボールは。


球速こそ恐らく120キロ程度だろうが、ものすごく綺麗なバックスピン。お手本のようなストレート。

さらに驚いたのは、構えたグラブのど真ん中にボールが届いたこと。

なんてコントロールの良さだ。


すごい、その一言に尽きた。


「ね、遥輝さん、届きました?
野球楽しいって気持ち、ちょっとだけでも思い出してもらえたんじゃないですか?」


いたずらっ子のような顔で笑うAちゃん。


「…かなわんわ、もー。」


さっきAちゃんのボール受けた時
あー、このボール打ってみたいって思ったんだ。

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ラッキー食べ物

すし


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紫椏(プロフ) - せーらさん» お読みいただきありがとうございました!面白かったと言ってもらえて本当に嬉しいです。データが飛んでも書き続けてよかった…! (2017年2月20日 21時) (レス) id: b888682380 (このIDを非表示/違反報告)
せーら(プロフ) - 完結おめでとうございます!!すっごく面白かったです!!! (2017年2月20日 9時) (レス) id: 8c3fdebe22 (このIDを非表示/違反報告)
紫椏(プロフ) - えりさん» コメありがとうございます!有原くんがこんなにかっこよくなるとは作者も思いませんでした(笑) (2017年2月16日 16時) (レス) id: b888682380 (このIDを非表示/違反報告)
えり - 主役遥輝なんだけど有原さんかっこいいです(*^^*)初コメ失礼しました。 (2017年2月16日 16時) (レス) id: 4c6f302957 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫椏 | 作成日時:2016年11月27日 10時

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