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明日もまだ試合が残ってるので、早めの解散になった。

またいい流れを明日から、という拳士さんの締めの挨拶と一本締めで中田会は終わり。

ぞろぞろと帰る俺たちを玄関まで見送りに来てくれたAちゃん。


「明日行けないんですけど…応援してます。遥輝さん打ってくださいね?」

「プレッシャーかけんといてー(笑)」

「あはは、ごめんなさい(笑)
あ、あとこれ!よかったら…」


手渡されたのは、小さな袋。


「アイシングクッキーなんですけど、今日職場でバースデーケーキの依頼があって…その時の材料の余りで作ったんです。それ食べたら打てますか?」


袋を開ければ、野球ボールとバットを模したクッキーが入ってた。
俺にだけ。俺にだけ、Aちゃんの手作りお菓子。


「…猛打賞も夢じゃないわ」

「ほんとに?」

「いや、期待はせんといて(笑)」



今年も拳士さんがうるさいかと思いきや、なんだかみんな呆れたように外からこちらをみている。
もう行くぞー、遥輝置いてくぞー、イチャイチャしてんなよー、というからかいの言葉が聞こえてくる。


「はぁ。次会えるのいつやろ…」

「私ももっと試合見に行きたいんですけどね…」

「ん、まぁしゃあないわな。
ほな行くわ。クッキーありがとう。」


勢いで、頭をポンポンと撫でてみれば、きょとん顔で俺を見つめるAちゃん。そのあとで恥ずかしそうな、照れたような笑みを見せた。

あかん、かわいいかわいいかわいい。
なにこれ。なんでこんなかわいいの。おかしい。


おかしいのは俺の頭か。


Aちゃんの元から離れて、みんなの輪に戻ればもちろん有原もいる。
やっぱりモヤモヤするのは嫌なので、気になっていることを聞いてみることにした。


「なぁ、有原…お前とAちゃんて本当にただの先輩後輩ってだけなん?」

「…そうすよ、虚しいことに。
俺の片思いですからね。」


片思い。

やっぱりなって思った。
だって確実に、恋してる表情だったもんな。


「Aと、仲良さそうだったすね」

「……俺も、好きやからな。猛アピール中やねん。
やっとここまできたんや。有原にも、誰にも、譲らんで。」


もう、2年も片思いしてんのか。
俺ってば一途だなあ。

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ラッキー食べ物

すし


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紫椏(プロフ) - せーらさん» お読みいただきありがとうございました!面白かったと言ってもらえて本当に嬉しいです。データが飛んでも書き続けてよかった…! (2017年2月20日 21時) (レス) id: b888682380 (このIDを非表示/違反報告)
せーら(プロフ) - 完結おめでとうございます!!すっごく面白かったです!!! (2017年2月20日 9時) (レス) id: 8c3fdebe22 (このIDを非表示/違反報告)
紫椏(プロフ) - えりさん» コメありがとうございます!有原くんがこんなにかっこよくなるとは作者も思いませんでした(笑) (2017年2月16日 16時) (レス) id: b888682380 (このIDを非表示/違反報告)
えり - 主役遥輝なんだけど有原さんかっこいいです(*^^*)初コメ失礼しました。 (2017年2月16日 16時) (レス) id: 4c6f302957 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫椏 | 作成日時:2016年11月27日 10時

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