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交流戦も終わり、7月。
北海道の夏は和歌山とか鎌ヶ谷に比べてやっぱり涼しいけど、そこに住んでればやっぱり暑く感じるわけで。
それでも湿度は桁違いに低い。暑さの質が違う。本州はもっと蒸し風呂のような感じだから。それ考えるとやっぱ北海道の夏は比較的過ごしやすいのかも。
なーんてどうでもいいことを考えながら今日も練習に励む俺、in札幌ドーム。
俺自身の調子も悪くない、チームの雰囲気も悪くない。今年はいいとこまで行けるんじゃないだろうか。
練習の合間の休憩中、大将から声をかけられた。
どうやら渡したいものがあるだかなんだか。
ついでに飯でも行こうとのこと。
断る理由も特にないので素直にyesと返事をして、残りの練習メニューを片付けた。
大将から誘いの言葉が出ると、どうも脳裏にAちゃんが浮かぶ。
俺ってもしかして、かなり女々しいのだろうか…
練習後、着替えも終えて一旦寮まで翔平達を送り届けて、練習道具やなんかの荷物を置いてから翔さんの元へ向かった。
｢お疲れ様です｣
｢おう、お疲れ。ほいこれ。｣
渡されたのは紙袋。どこか見覚えのある可愛らしくも綺麗な字で『遥輝さんへ』と書かれている。
紙袋の中を覗き込めば、ふわりと香る甘い香り。ほんのりとミカンのような爽やかな香りも。
この文字、そして中身はお菓子。
｢もしかしてこれ、Aちゃん、すか？｣
｢まーそれ以外おらんやろなー｣
昨日実家から荷物が送られてきた中に入っていたという。その後メールで『お菓子あんまり日持ちしないんだから早く渡してね！翔が食べたらダメだよ！ちゃんと遥輝さんに渡してね！』と念押しされたそうだ。
袋の中にはメモが入っていて
『遥輝さんへ
夏みかんのマフィン作ってみました！
コレ食べてまずは昨年の盗塁記録を超えられるよう頑張ってください！』
と、書かれていた。
｢大将〜｣
｢なんやねんキモイ声出すなや｣
｢だってAちゃん可愛すぎません？｣
｢…いいこと教えたろか？｣
"あいつは意味の無いお菓子は作らん"
誰かのことを考えてお菓子を作る時、大抵何か意味を持たせているという。
なるほど、そういえばピーチパイの時も花言葉で俺達の活躍を願っていてくれたっけ。
だけど花言葉なんて知らないし、込められた思いは分からない。
とりあえず手紙で言われた盗塁記録の更新をかっこよくやり遂げて、Aちゃんに報告したいな。
脳裏に浮かぶAちゃんの笑顔に思わずニヤけた。
ラッキー食べ物
すし
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紫椏(プロフ) - せーらさん» お読みいただきありがとうございました！面白かったと言ってもらえて本当に嬉しいです。データが飛んでも書き続けてよかった…！ (2017年2月20日 21時) (
レス) id: b888682380 (このIDを非表示/違反報告)
せーら(プロフ) - 完結おめでとうございます！！すっごく面白かったです！！！ (2017年2月20日 9時) (レス) id: 8c3fdebe22 (このIDを非表示/違反報告)
紫椏(プロフ) - えりさん» コメありがとうございます！有原くんがこんなにかっこよくなるとは作者も思いませんでした(笑) (2017年2月16日 16時) (レス) id: b888682380 (このIDを非表示/違反報告)
えり - 主役遥輝なんだけど有原さんかっこいいです(*^^*)初コメ失礼しました。 (2017年2月16日 16時) (レス) id: 4c6f302957 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫椏 | 作成日時：2016年11月27日 10時
