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今年もやってきた。


交流戦。in広島。

の、二日前。今日は移動日だ。


移動中に、「今夜うちで飯を食わないか」という翔さんの呼びかけで今年も何人もの選手が翔さんの実家へと集うことになった。




「遥輝、安心せぇ。」

「なにがっすか」

「Aもいるから。」


ニヤニヤといやらしい笑みを浮かべなから大将は俺にそう言った。


そっか、いるんだ。




会うのは、1年ぶりだ。




連絡はしてたけど、実際会うとなるとやはり緊張する。



「翔平ー、よろこべー
Aが職場から余りモン持ってきてくれるって言ってたから甘いもん大量にあるぞー」

「Aさんって…?」

「ばっかお前、去年会ってるだろ!!大将の従姉妹の!!マドレーヌ作ってくれただろーが!!」

「うわ拳士さんうるさ…あぁ、マドレーヌの!!美味しかったので覚えてます!!」


やっぱ翔平や拳士さんもAちゃんのこと覚えてるんだ。翔平は餌付けされた犬みたいな覚え方してんのな。

その会話を聞いて、今回初参加となる白村や慎吾が「Aさんって誰すか」と興味津々だ。


「Aちゃんは大将のいとこで、パティシエやってるんやで。めっちゃお菓子作るん上手いから!」

「なんで遥輝さんが自慢げなんですか(笑)」

「慎吾同い年やで、仲良くなれるんちゃう?
遥輝もうかうかしてられんぞー」

「!…あかん、慎吾。話すな。お前だけはAちゃんの作ったお菓子食ったらあかん…!」

「なんで!?」


拳士さんは大爆笑しながら、俺と慎吾の間に立った。
笑いすぎてヒィヒィ言ってる。

笑い事じゃないっての。
慎吾はイケメンの部類に入るし、同い年ってだけで、人見知りなAちゃんのガードが薄れるかもしれない…!

俺なんて一年かけてもまだ敬語なのに…!


「はー、おもしろ!
慎吾ー。遥輝はねー。Aちゃんのことが好きなんだよー」

「ばっ、拳士さん!!」

「本当のことだろー?だってこいつ去年初対面で口説いてたんだぜー?しかも俺達もいるのに!」

「まじっすか!?ちょっと拳士さん詳しく!!」

「ちょ、まじでやめろ!!!!!」



何はともあれ。


ファイターズは今日も仲良しだなあ。


と、少し離れた所から見ていた中島卓也が一人微笑んだ。






「(早く広島着かんかな〜)」
「遥輝さん、Aちゃんって可愛いすか?」
「おい慎吾!気安くAちゃんなんて呼ぶな!」

13→←11.5【誕生日の話】


ラッキー食べ物

すし


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紫椏(プロフ) - せーらさん» お読みいただきありがとうございました!面白かったと言ってもらえて本当に嬉しいです。データが飛んでも書き続けてよかった…! (2017年2月20日 21時) (レス) id: b888682380 (このIDを非表示/違反報告)
せーら(プロフ) - 完結おめでとうございます!!すっごく面白かったです!!! (2017年2月20日 9時) (レス) id: 8c3fdebe22 (このIDを非表示/違反報告)
紫椏(プロフ) - えりさん» コメありがとうございます!有原くんがこんなにかっこよくなるとは作者も思いませんでした(笑) (2017年2月16日 16時) (レス) id: b888682380 (このIDを非表示/違反報告)
えり - 主役遥輝なんだけど有原さんかっこいいです(*^^*)初コメ失礼しました。 (2017年2月16日 16時) (レス) id: 4c6f302957 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫椏 | 作成日時:2016年11月27日 10時

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