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初めて出会った3年前。




一軍に定着して初めて交流戦に参加する時、大将が「家で飯食おう」と誘ってくれたので着いて行った。


「お邪魔します〜」


「いらっしゃい!みんな座って〜」



家に入ると大将のお母さんがたくさんの料理を作って待っていてくれたようで。

乾杯をしてからそれを頂く。


「おかん、今日Aは?」

「Aちゃん部屋にいるって」


突然出てきた女性の名前。


「誰すか?」

と訊ねたら

「俺の従姉妹」

と返ってきて。

大将の従姉妹っていうから、なんていうかこう、ガタイがいいというか…そんな女性を想像してしまった。


「アイツ…俺が来たらなんか作るって言うてたのに…作らすか。」


甘いもん食べたいやつ手上げろー、なんて大将がイキナリ言い出すから、訳も分からずとりあえず手を上げてしまった。


まぁ甘いものは嫌いじゃないし。


大将はリビングを出てどこかへ行った。恐らく部屋にいるAさんとやらを呼びに行ったのだろう。

お菓子作りが得意なのだろうか?


どんな女性だろう?


会う前から俺は彼女に興味津々。



「やだって!翔!!むりむりむり!!」

「うっさいねん。約束やろ。なんか作れや。」

「人見知りだって知ってるくせに…!だってめっちゃ知らん人いたもん…!」


しばらく経ってから、リビングの外でそんな声が聞こえてきて。


めっちゃ嫌がってるやん(笑)


「お前も成人したんやろ?そろそろ人見知りも克服せぇよ、ほれ」

「わっ、なに、翔やめて!おろせ!」


次の瞬間、ドアが開く。
小柄な女性を抱えた大将が入ってきた。


そのままリビングのドアを閉めて、女性をおろす。

しかし女性は俺達の方を向こうともせず。


「A、ちゃんと自己紹介せぇ」

「無理矢理すぎ…」


大将に言われてやっと俺達の方を向く。


「中田Aです。…えっと、翔が、いつもお世話になってます…?」

「これがさっき言ってた俺の従姉妹。」


大将とは似ても似つかない。

童顔で、小柄で、おどおどしてる。
なんだか小動物みたいで。

かわいいな、って。

なんか、胸が、ドキドキした。



「西川遥輝です。」



全員が名乗り終えたあと、彼女は台所へと向かう。


聞くところによると、製菓の専門学校に通っているらしく、甘いものを作るのが得意らしい。




もうちょっと、話がしたいな。

何を話せば、俺と目を合わせてくれるかな。


らしくもなく、そんなことを考えて目の前の缶ビールを飲み干した。

3→←1


ラッキー食べ物

すし


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紫椏(プロフ) - せーらさん» お読みいただきありがとうございました!面白かったと言ってもらえて本当に嬉しいです。データが飛んでも書き続けてよかった…! (2017年2月20日 21時) (レス) id: b888682380 (このIDを非表示/違反報告)
せーら(プロフ) - 完結おめでとうございます!!すっごく面白かったです!!! (2017年2月20日 9時) (レス) id: 8c3fdebe22 (このIDを非表示/違反報告)
紫椏(プロフ) - えりさん» コメありがとうございます!有原くんがこんなにかっこよくなるとは作者も思いませんでした(笑) (2017年2月16日 16時) (レス) id: b888682380 (このIDを非表示/違反報告)
えり - 主役遥輝なんだけど有原さんかっこいいです(*^^*)初コメ失礼しました。 (2017年2月16日 16時) (レス) id: 4c6f302957 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫椏 | 作成日時:2016年11月27日 10時

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