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<藤side>
これでいいんだ。
もぉこれ以上キライになりたくない。
北山の事・・・、キライにも好きにもなりたくない・・・。
北 「はぁ・・・」
タメ息・・・。
やっぱり動揺もしなけりゃ、顔色も変えないんだね・・・。
そんなとこ、キライだよ。
北 「ちょっと座れ」
「ほら」ってまたソファーを叩く。
俺は「やだ」と答えた。
藤 「・・・」
だって、俺は犬じゃない。
来いって言われて尻尾振って喜ぶ犬じゃない。
もぉ、北山に気に入られようとしなくていい・・・。
北 「なんなんだよ・・・ったく、」
『ギシッ・・・』
藤 「・・・」
北 「そんな事言うなって」
藤 「!?」
北山は立ち上がると俺の前に来て、俺を抱き締めた。
北 「俺なんかしたかぁ?」
藤 「ーッ」
北 「それとも他に好きな奴でも出来た・・・?」
抱き着いてきた北山は上目で俺を見て、
そしてまた俺の体に顔を埋めた。
その一連の動作が愛しくないわけがない。でも、でも・・・
藤 「・・・ッ、離せって」
ここで流されたら・・・・・・駄目だ。
俺は多分初めて北山を突き放した。
北 「・・・」
こんな日が来るなんてね・・・。
突き放された北山は俺をジッと見た。
北 「ちゃんと理由を聞かせろ」
藤 「・・・言ったろ、キライになったんだ」
北 「なんで?」
なんで・・・?
そんなもん自分の胸に手を当てて自分に聞けよ。
北 「俺なにした?何が駄目だった?」
クリッとした瞳がジッと見透かすように俺だけを見た。
北山は頭が良いくせにこんな時だけいつもすっとぼける。
もぉ何度もそうゆうとこズルいなぁって思った。
でもそんなとこも可愛くて好きだなぁって思った。
でも、もぉ好きにならないから。
北 「藤ヶ谷?言わなきゃわかんねぇぞ?」
藤 「ッ、いちいち触んなよっ」
腕に伸びた北山の手にイラッとしてはね除けた。
普段は全然触ってこねぇくせに、
こんな時ばっか調子が良すぎるんだよ。
そうゆうとこ本当に大っキライだ。
藤 「言わなきゃ分かんない・・・?よく言うよ・・・」
北 「は?」
自分だって、北山だって何も言わないくせに。
この関係続けて数年、俺は、俺は・・・。
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朱蝶(プロフ) - いゆらんさん» いゆらんサン♪こんばんは(*^^*)最後までお付き合い頂き有難うございました(*^^*)楽しんで頂けたなら良かったです!また朱蝶ワールドにお連れ出来るように頑張ります(*^^*) (2017年10月2日 18時) (レス) id: 03a875af6f (このIDを非表示/違反報告)
いゆらん(プロフ) - また、このような2人を読みたいです。朱蝶様の罠?沼にハマってしまうお話をお待ちしておりますm(_ _)m (2017年10月2日 15時) (レス) id: 3188bfb525 (このIDを非表示/違反報告)
いゆらん(プロフ) - こんにちは♪完結おめでとうございますm(_ _)m朱蝶様の言う通りのハラハラドキドキをとても味わいうふうふさせられていました。今回の短編の藤北私は好きです。意地悪?イタズラ?上手く言えませんがそんな太輔さん、グルグルするみっくん好きです。 (2017年10月2日 15時) (レス) id: 3188bfb525 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - kkeeさん» kkeeサン♪最後までお付き合い頂き有難うございました(*^^*)私の狙った温度感を感じて頂けたなら良かったし、何より楽しんで頂けたなら安心です!!こちらこそ有難うございますです(*´▽`*) (2017年9月27日 17時) (レス) id: 03a875af6f (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - MISAさん» MISA様♪んふふ、MISA様にそんな風に言って頂けて良かったです(*^^*)私もなんかやたら小難しかったり、殺風景な感じが私らしくないと思ってたんですが、でも2人の本質的なものは私のままな気がして、MISA様にそこを気付いて貰えて嬉しいです!流石MISA様です(*´艸`) (2017年9月27日 17時) (レス) id: 03a875af6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2017年1月27日 18時