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<藤side>
『・・・トントン』
藤 「?」
北 「(ここ、これでいい?)」
軽く腕をつつかれ横を見れば、
グッと近付き俺の耳にだけ届くような、
小さすぎる声でそう言ったあと書類を指さした。
俺はその書類に目を通し軽く頷いた。
北 「・・・」
藤 「・・・」
頷いたあとも視線を感じるから北山を見れば、
目があってもジッと顔を見られた。
何かと問えば、北山は「いや」と顔を背けた。
・・・なんだよ、気になるじゃん。
ってならない俺。
だって相手は北山だもん。
きっと俺に対して何かを思ったんだろうけど、
言うほどでもないかと思ったんじゃないかな。
北山が言わないなら俺もなんだと問いたださない。
本当に必要な事だったら口にする人だし。
ってか、気付いたら気流が安定してるとこになってて、
耳に感じる不快感が無くなっていた。
『・・・ィィィ・・・ンン・・・』
藤 「・・・ハァ」
たかが2時間半ぐらいの空の旅。
普段なら本を読んだりなんだりとさほど苦にならない。
だけど今回は駄目だ・・・。
寝れないし、体痛いしで気を散って仕方がない。
俺は無駄にシェードを開け外をチラッと見てはまた閉め、
携帯弄ってアルバムの整理なんかしてみるがなんか違く、
やっぱ寝るって窓にもたれ掛かり目を閉じてみるが、
生憎寝ると決めてすぐ寝れる体質ではない・・・。
藤 「・・・ハァ・・・・・・ッ!?」
椅子の上でだらんとしていた左手に突然感じた温もり。
偶然触れてしまっただけかと思ったが、
北山は重ねた手を退けたりしなかった。
藤 「・・・」
北 「寝たら?」
藤 「・・・・・・」
反対側の手に持った携帯から目を離さずそう言い、
なんだ急に・・・、何のつもりだろう・・・、
今そうゆうの求めてないんだけど・・・、
と思いながらその重なった手を見てると、
携帯画面をスッと傾け俺に見せてきた。そこには・・・
《これなら落ち着いて寝れるだろ?》
と、打たれていた。
え・・・なにその上から目線。
確かに手握ってると寝れるみたいな事、
雑誌でも北山にも言った事あるけどさ・・・。
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朱蝶(プロフ) - いゆらんさん» いゆらんサン♪こんばんは(*^^*)最後までお付き合い頂き有難うございました(*^^*)楽しんで頂けたなら良かったです!また朱蝶ワールドにお連れ出来るように頑張ります(*^^*) (2017年10月2日 18時) (レス) id: 03a875af6f (このIDを非表示/違反報告)
いゆらん(プロフ) - また、このような2人を読みたいです。朱蝶様の罠?沼にハマってしまうお話をお待ちしておりますm(_ _)m (2017年10月2日 15時) (レス) id: 3188bfb525 (このIDを非表示/違反報告)
いゆらん(プロフ) - こんにちは♪完結おめでとうございますm(_ _)m朱蝶様の言う通りのハラハラドキドキをとても味わいうふうふさせられていました。今回の短編の藤北私は好きです。意地悪?イタズラ?上手く言えませんがそんな太輔さん、グルグルするみっくん好きです。 (2017年10月2日 15時) (レス) id: 3188bfb525 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - kkeeさん» kkeeサン♪最後までお付き合い頂き有難うございました(*^^*)私の狙った温度感を感じて頂けたなら良かったし、何より楽しんで頂けたなら安心です!!こちらこそ有難うございますです(*´▽`*) (2017年9月27日 17時) (レス) id: 03a875af6f (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - MISAさん» MISA様♪んふふ、MISA様にそんな風に言って頂けて良かったです(*^^*)私もなんかやたら小難しかったり、殺風景な感じが私らしくないと思ってたんですが、でも2人の本質的なものは私のままな気がして、MISA様にそこを気付いて貰えて嬉しいです!流石MISA様です(*´艸`) (2017年9月27日 17時) (レス) id: 03a875af6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2017年1月27日 18時