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男『なぁ〜一緒に遊ばねぇ〜?』
藤『…俺に構わないでください』
男『はぁあ!?生意気だなてめぇっ!!!』
『バシッッ…』
男『やるじゃん…、俺のパンチ止めるなんて』
藤『暴力は嫌いです』
男『ハハッ、その目はただの良い子チャンじゃねぇな?』
藤『暴力で人は必ずしも従いませんよ?』
男『ならてめぇならどうすんだよ』
藤『ここを使います』
男『頭?ハッ、生憎頭はわりぃんだよ』
藤『なら、俺がその頭になりましょうか?』
今まで受けた親族達からの仕打ち、
大人達の汚い思惑、受けた暴力、
そして愛のない情で生かされ続けた自分。
もぉ、周りに振り回されるのはこりごりだ。
ならどうする?
どうしたら振り回されず、惨めにならず、
周りに合わせず生きていける?
そんな先生の思考の中で浮かんだ人物。
それは実の祖父、その人だった。
彼は沢山の人を思いのままに従わせてる。
しかもそれは物理的な暴力ではなく、
金と権力、それに地位。ただそれだけで。
俺もそうなりたい。
暴力と言う力でねじ伏せるんじゃなく、
圧倒的な力で従わせる側の人間になりたい。
俺には皮肉な事に普通の奴等より金がある。
頭だってきっと、周りに比べたら悪くない。
それに…、俺も祖父のように情は持ち合わせてない。
人を従わせるのは思いの外、簡単だったらしい。
ムカつくと殴られた笑顔は人を欺くようになり、
面倒だとたらい回しにされた自分が、
次第に周りに人を集め必要とされるようになった。
周りに慕われれば慕われるほど先生は感情を手放した。
だって、勝手に周りが寄ってくるようになったから。
藤 「僕はそんな感じで、ずっと冷めてたんです。」
北 「…」
藤 「だから、今になって愛情が欲しくて堪らないんです」
北 「…」
藤 「北山サン、僕に愛情をくれませんか…?」
北 「…同情ならくれてやる」
藤 「…フフ、それでも嬉しいかも(笑)」
先生の過去を聞いたからかヘラッて笑う姿が、
俺には幼い子供のように見えた。
なぁ、アンタはもしかしたら8歳で止まってるのかもな…
でもなら、俺はその親戚達と大して変わらない。
先生、俺はアンタに嫌われる側の立場じゃないか?
まだ全然アンタが分かんねぇよ。
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朱蝶(プロフ) - りーりんさん» りーりんサン♪通知が来てなくて、コメント今気付きました(。>д<)ホントにごめんなさい!!そして遅れましたが明けましてですね、今年もどうぞ宜しくお願い致します(*^^*)そしてお話の方も、是非2章の方も宜しくお願い致しますm(__)m (2016年1月15日 6時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
りーりん(プロフ) - あけましておめでとうございます!朱蝶さんの作品どれもドキドキわくわくしながら読んでます!藤ヶ谷さんに対する北山さんの態度がだんだんと変化していく様子を見ておやおや?っと思いました!笑 これからも引き続き応援させて頂きます!!頑張ってください!! (2016年1月5日 11時) (レス) id: 49e989fdfb (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - FUKA … xxx さん» FUKA … xxxサン♪明けましておめでとうございます(*^^*)今年も楽しんで頂けるように頑張りますねo(`^´*)ただ今年のこちらの更新はもう暫くお待ちくださいませーm(__)m (2016年1月3日 16時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - みちゅるんさん» みちゅるんサン♪あ、2回目気にして頂き有難うございます(゜▽゜*)その2回目がちょっと大事だったりするんです!!鼻が利きますね(*´艸`*)♪今年の更新はもう暫くお待ちくださいませーm(__)m (2016年1月3日 16時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - たいちゃんらぶさん» たいちゃんらぶサン♪明けましておめでとうございます(*^^*)そうなんです、2人は似てるけど正反対なんです。でも正反対の方が人は同じより何かを生み出すんですよ(*^^*)今年の更新はもう暫くお待ちください!!(笑) (2016年1月3日 16時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2015年10月26日 18時