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藤 「まぁ、ちゃんと言った方が分かりやすいかもなんで、……聞いて頂けますか?」
俺が頷くと、先生はニコニコしながら突然立った。
そしてテーブルを挟んで俺の真正面に座った。
北 「…なに?」
藤 「こっちの方が北山サンが安心するかなって。」
北 「…?」
藤 「隣で重い話をされても気まずいかなって」
北 「…真正面の方が気まずくね?(苦笑)」
藤 「あ、そうかな?でも俺は北山サンの顔が見たいな」
北 「……」
藤 「そっちの方が落ち着きます」
北 「…好きにすれば」
藤 「はいっ」
もぉコイツを意味分からないと思うだけ無駄。
コイツの考えはどんだけ勘繰っても分かりゃしねぇ。
藤 「まず、僕が非行に走った理由はですね、」
そして先生の話が始まった。
先生は普通に思い出話をするように、
時折首を傾げたり、笑ったり、暗い顔なんかしなかった。
藤 「僕、両親が幼い頃に事故で亡くなったんですよ」
それは先生が8歳の時だった。
先生が学校に行ってる間に両親は出掛け先で事故った。
先生の両親は駆け落ち同然で結ばれ、
その後親戚付き合いなど殆どなかった。
だがまだ幼い先生は会った事もない親戚に引き取られた。
突然の両親の死、そして知らない人との共同生活。
先生は勿論馴染めずにいた。
先生のお父さんがそこそこの家柄だったらしく、
先生の祖父にあたる人は引き取りはしないものの、
引き取ってくれた家には先生の養育費、
あとは礼金とでも言うんだろうか、それを払っていた。
だから引き取りたいと言う親戚は山ほどいたらしい。
だから、先生はしょっちゅう親戚をたらい回しにされた。
1軒目はただただ慣れず心を開けなかった。
2軒目は子供が居ない家で、始めは可愛がられた。
だが、やっぱりまだ心を開けない先生に対して、
『私はやっぱり親にはなれない』と手離された。
藤 「僕こう見えて、人見知り酷いんです(笑)」
今はだいぶましになったけどと、話を続けた。
そして3軒目は義父が暴力的で先生が逃げた。
4軒目は独身の水商売をしていた義母。
ろくに家に帰えって来ない事があったが、
先生からしたら、それぐらいで良かったと、
でも食事だけはホントに困ったと笑った。
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朱蝶(プロフ) - りーりんさん» りーりんサン♪通知が来てなくて、コメント今気付きました(。>д<)ホントにごめんなさい!!そして遅れましたが明けましてですね、今年もどうぞ宜しくお願い致します(*^^*)そしてお話の方も、是非2章の方も宜しくお願い致しますm(__)m (2016年1月15日 6時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
りーりん(プロフ) - あけましておめでとうございます!朱蝶さんの作品どれもドキドキわくわくしながら読んでます!藤ヶ谷さんに対する北山さんの態度がだんだんと変化していく様子を見ておやおや?っと思いました!笑 これからも引き続き応援させて頂きます!!頑張ってください!! (2016年1月5日 11時) (レス) id: 49e989fdfb (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - FUKA … xxx さん» FUKA … xxxサン♪明けましておめでとうございます(*^^*)今年も楽しんで頂けるように頑張りますねo(`^´*)ただ今年のこちらの更新はもう暫くお待ちくださいませーm(__)m (2016年1月3日 16時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - みちゅるんさん» みちゅるんサン♪あ、2回目気にして頂き有難うございます(゜▽゜*)その2回目がちょっと大事だったりするんです!!鼻が利きますね(*´艸`*)♪今年の更新はもう暫くお待ちくださいませーm(__)m (2016年1月3日 16時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - たいちゃんらぶさん» たいちゃんらぶサン♪明けましておめでとうございます(*^^*)そうなんです、2人は似てるけど正反対なんです。でも正反対の方が人は同じより何かを生み出すんですよ(*^^*)今年の更新はもう暫くお待ちください!!(笑) (2016年1月3日 16時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2015年10月26日 18時