< 44 > ページ44
.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*
ﾔﾝｷｰなんかじゃねぇ…
そう思うけど、寂しそうに笑う先生に恐怖はなかった。
藤 ｢もぉずーっと昔の僕が出ることなかったんですけど…北山ｻﾝに見破られちゃったから動揺しました(笑)｣
だからあんな風に怖がらせたと、また頭を下げ謝った。
藤 ｢ちょっとこの先は面白くないんですよねぇ〜｣
だからはい。って俺にﾋﾞｰﾙ缶を渡し、
先生も袋からﾋﾞｰﾙを取り出した。
北 ｢あ、おい、｣
思わずその手首を掴んだ。
目が合うと、大丈夫ですよ。って先生が微笑んだ。
藤 ｢今は多分出ませんよ、もぉ落ち着きましたし｣
北 ｢…｣
藤 ｢…北山ｻﾝ、俺の前では北山ｻﾝで居てください｣
北 ｢…は？｣
藤 ｢お金は確かに渡しました。でもコウさんにならないでほしいです。｣
北 ｢…｣
藤 ｢さっき北山ｻﾝが開き直って僕に甘えた時凄く嫌でした。まぁ…そうさせたのは僕なんですが…｣
北 ｢…｣
藤 ｢でも、離れて行かれるのはもっと嫌なんです｣
それでさっきはムキになったと言った。
藤 ｢嫌いでも構いません。話したくないなら黙ってて構いません。ムカついたらムカつくと言ってください。｣
北 ｢…｣
藤 ｢でも、離れては嫌です。｣
あぁ…もう理解の範疇を超えそうだ…
.
藤 ｢僕の傍で僕を嫌ってください。｣
.
それは俺には凄く嫌な事かもしれないけど、
そこは渡した金で補ってほしいと、
それは真面目な顔で言った。
でもそれも怖くなくて、俺は口を開いた。
北 ｢なぁ…だから、なんで俺なの…？｣
俺の中でずっとずっと思ってた。
なんでｺｲﾂがこんなに俺に執着をするのか、
金を渡してまで嫌われたいと望むｺｲﾂの真意が、
俺には何一つﾊｯｷﾘとして分かるものはなかった。
藤 ｢…長くなりますよ？｣
北 ｢…別に平気｣
明日寝不足で大変なのはｱﾝﾀだろって言うと、
寝不足ぐらい屁でもないですと先生は缶を開けた。
そして、缶のぶつかる乾いた音が部屋に鳴った。
同時に俺は心のどこかで覚悟を決めた。
新しい荷物をこの身に背負う事を。
それが俺にとって新たな苦しみだとしても。
だって、ｱﾝﾀなんか放っといちゃいけねぇ気がすんだ…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 725人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朱蝶(プロフ) - りーりんさん» りーりんｻﾝ♪通知が来てなくて、ｺﾒﾝﾄ今気付きました(。>д<)ﾎﾝﾄにごめんなさい！！そして遅れましたが明けましてですね、今年もどうぞ宜しくお願い致します(*^^*)そしてお話の方も、是非2章の方も宜しくお願い致しますm(__)m (2016年1月15日 6時) (
レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
りーりん(プロフ) - あけましておめでとうございます！朱蝶さんの作品どれもドキドキわくわくしながら読んでます！藤ヶ谷さんに対する北山さんの態度がだんだんと変化していく様子を見ておやおや？っと思いました！笑 これからも引き続き応援させて頂きます！！頑張ってください！！ (2016年1月5日 11時) (レス) id: 49e989fdfb (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - FUKA … xxx さん» FUKA … xxxｻﾝ♪明けましておめでとうございます(*^^*)今年も楽しんで頂けるように頑張りますねo(｀^´*)ただ今年のこちらの更新はもう暫くお待ちくださいませーm(__)m (2016年1月3日 16時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - みちゅるんさん» みちゅるんｻﾝ♪あ、2回目気にして頂き有難うございます(゜▽゜*)その2回目がちょっと大事だったりするんです!!鼻が利きますね(*´艸`*)♪今年の更新はもう暫くお待ちくださいませーm(__)m (2016年1月3日 16時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - たいちゃんらぶさん» たいちゃんらぶｻﾝ♪明けましておめでとうございます(*^^*)そうなんです、2人は似てるけど正反対なんです。でも正反対の方が人は同じより何かを生み出すんですよ(*^^*)今年の更新はもう暫くお待ちください!!(笑) (2016年1月3日 16時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朱蝶
| 作成日時：2015年10月26日 18時
