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取り合えず缶を開け口をつける。
先生は…せっせっとつまみを出してる。
乾きもんならまだいいんだよ、ナッツとかチーズとか。
でもな、キュウリとか唐揚げとかはないだろ…。
つい数時間前まで焼肉食ってたんだよ?
北 「俺腹へってないよ…?」
藤 「はいっ」
いや、だからね…
次から次へと封を開けるその手を掴んで止めた。
北 「必要な分だけでいいだろ、全部開けんなって」
藤 「でも、あれこれつまみたくないですか?」
俺は女子か…
いや、アンタからしたら俺は女子的立場かもだけどね、
一応性別は男だから。中身まんま男だから。
呆れてタメ息をついた。
藤 「……スミマセン…」
なんかコイツってズレてんだよな…
すげぇ気が利くし、手慣れた感じすんのに、
なぁーんか所々ズレてんだよなぁ…
北 「ほら、先生は何飲むんだよ」
藤 「あ、ノンアルのビール…」
袋から探しだし、ソレを手渡した。
北 「……なぁ、まさか酒飲めねぇの?」
藤 「いえ、飲めますよ。」
北 「…ならなんで?始めから飲まねぇの?」
藤 「いや、なんか今日は…ちょっとヤバイかなぁ…と…」
ヤバイ?
酒癖悪いとか?
それとも飲んだら勃たないとか?
それとも……
北 「……性格変わるとか…?」
考えに考えて出たんじゃなくて、
あの時の冷たい感じを何気無く思い出して、
それが地雷になるかもしれないと頭を掠めながらも、
俺はソレは口に出してしまった。
先生は俺を見ると、口つけていた缶を置いた。
藤 「……となり…、行ってもいいですか…?」
眉を下げて笑う先生。
あ……ヤバイ…かも…。
近寄られてもないのに、俺は身を引いた。
藤 「隣に行って抱き締めてもいいですか…?」
まだ何もされてないのに体が震えた。
断るのが怖い…
そう思ったら俺は頷く事しか出来なかった。
先生は静かに立ち上がると隣に腰を下ろした。
先生の重みでソファーが沈むその感覚すら怖かった。
そしてソッと俺を抱き締めた。
藤 「…」
抱き締められて更に体は震えた。
ソレが先生に伝わったら機嫌を損ねるんじゃないかって、
必死に止めようと指を強くつねった。
ごめんなさい…許して…
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朱蝶(プロフ) - りーりんさん» りーりんサン♪通知が来てなくて、コメント今気付きました(。>д<)ホントにごめんなさい!!そして遅れましたが明けましてですね、今年もどうぞ宜しくお願い致します(*^^*)そしてお話の方も、是非2章の方も宜しくお願い致しますm(__)m (2016年1月15日 6時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
りーりん(プロフ) - あけましておめでとうございます!朱蝶さんの作品どれもドキドキわくわくしながら読んでます!藤ヶ谷さんに対する北山さんの態度がだんだんと変化していく様子を見ておやおや?っと思いました!笑 これからも引き続き応援させて頂きます!!頑張ってください!! (2016年1月5日 11時) (レス) id: 49e989fdfb (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - FUKA … xxx さん» FUKA … xxxサン♪明けましておめでとうございます(*^^*)今年も楽しんで頂けるように頑張りますねo(`^´*)ただ今年のこちらの更新はもう暫くお待ちくださいませーm(__)m (2016年1月3日 16時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - みちゅるんさん» みちゅるんサン♪あ、2回目気にして頂き有難うございます(゜▽゜*)その2回目がちょっと大事だったりするんです!!鼻が利きますね(*´艸`*)♪今年の更新はもう暫くお待ちくださいませーm(__)m (2016年1月3日 16時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - たいちゃんらぶさん» たいちゃんらぶサン♪明けましておめでとうございます(*^^*)そうなんです、2人は似てるけど正反対なんです。でも正反対の方が人は同じより何かを生み出すんですよ(*^^*)今年の更新はもう暫くお待ちください!!(笑) (2016年1月3日 16時) (レス) id: 8f5c2f994c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2015年10月26日 18時