色鉛筆の使いかた。

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日曜日になって、

いつもなら夜がないから風仕事をする所だが、

今日は水漏れの件で書類書いたり、

工事の承諾印を近隣住民に貰いに行ったりと、

昼間っからめんどくさい事ばっかしていた。









北 ｢よし…｣









承諾印を貰うついでにお茶菓子配ったし、

ｼﾞｼﾞｨにも見せに行ったし、

あとは業者にFAX送って、管理事務所に提出だな。









北 ｢はぁ…だりぃ…｣









勿論我が家にFAXなんてある訳無く、

ｺﾝﾋﾞﾆまで行かなきゃいけない。

いつもの道を歩いてると今日はやけに静か。






あ…日曜だからか






中学校も幼稚園も休みだから静かな通り道。

日曜ってこんなに静かなもんだっけ？

いつも曜日も周りも気にせず無心で歩いてた。

ただここ数日ｱｲﾂのせいで賑やかな幼稚園を見ていたからか、

俺がじゃなくて、その場所が寂しそうに見えた。









北 ｢はぁ…｣









ｺﾝﾋﾞﾆでの用を済ませ、

団地の中央にある管理事務所に向かった。









藤 ｢あっ！北山さぁーん！｣









幼稚園と中学校の通り道を入る手前の道路で、

後ろから聞こえた声に振り返ると、

ｱｲﾂがﾍﾗﾍﾗ笑いながら車の窓から顔を出していた。









藤 ｢こんにちは、偶然ですね｣


北 ｢ども…。｣


藤 ｢今日は〜…お休みですか？｣


北 ｢まぁ…。ふ…、先生は休みですよね？｣


藤 ｢えぇ、でも仕事残ってて休日返上です(笑)｣









名前で呼ばなかったのは、

これ以上仲良くなるつもりが更々無かったから。

会ったら挨拶するって関係すら面倒臭いのに、

これ以上の関係は必要無いと思ったから。









北 ｢大変っすね…｣


藤 ｢まぁ〜、でもやらない訳には行かないんでね(笑)｣


北 ｢…じゃ、お疲れ様です｣


藤 ｢あ、北山ｻﾝ夜ご飯行きません？｣


北 ｢え…｣


藤 ｢今日お休みなんですよね？予定が無ければ是非！｣









めんどくせぇ…

何が楽しくてｺｲﾂと、

ろくに知らないｺｲﾂと飯に行かなきゃいけねぇんだ…









北 ｢いや今日は…｣


藤 ｢残念。じゃあいつお暇ですか？｣


北 ｢え…、なんで俺と飯なんか…｣


藤 ｢だって、この間のお礼しないと！｣


北 ｢いや、ﾎﾝﾄお礼とかいいんで…｣


藤 ｢駄目ですよー！ちゃんと恩返しさせてください！｣









ｺｲﾂ…しつけぇ…

まじでめんどくせぇ…

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