色鉛筆の使いかた。

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それから毎日毎日働いた。

昼間は風業、夜は水業。

夜が休みの時は風業をいつもより長くやった。






風業は日と時間を重ねる度に心が渇いていった。

身体も何も感じなくなる。

反応はしても、感情まで届かない。

そんな人形みたいな自分を客観的に見て嫌になる。






どこかで息抜きしないとまた壊れる…






そんな事を思ってから、

どこか週に1回必ず丸一日の休みを作った。

その日は何をするわけでもなく、

泥のように寝たりただﾀﾞﾗｯと過ごす事が多かった。

そんなある日の休みの事だった。

俺は変な奴に出会った。









北 ｢うわ…煙草ねぇし…｣









どんだけ金が無くても煙草だけは吸った。

それが俺の唯一の贅沢で安らぎだった。

渋々財布をｽﾞﾎﾞﾝのﾎﾟｹｯﾄに突っ込み家を出た。

ｺﾝﾋﾞﾆまでは歩いて7分ぐらい。

中学校と幼稚園の間を抜けた先。









店 ｢ありがとうございましたぁー｣









煙草2つ上着のﾎﾟｹｯﾄに突っ込んで、

もと来た道を戻ってると、

大量の2Lﾍﾟｯﾄﾎﾞﾄﾙが入った袋を、

両手に2袋ずつ持ってる奴が少し離れた前を歩いていた。






さっきｺﾝﾋﾞﾆですれ違ったな…、重そ…






なんとなく視界に入って、

なんとなくそんな事を思った時だった。









『ｺﾞﾄｺﾞﾄｯ…』


｢うわっっ！？｣


北 ｢…｣









大量のﾍﾟｯﾄﾎﾞﾄﾙの重みに耐えられなかったのか、

1つのﾋﾞﾆｰﾙ袋の取っ手がちぎれﾍﾟｯﾄﾎﾞﾄﾙが転がった。






うわ……超最悪……






思わず立ち止まってしまったが、

助けるとかそんなつもりは更々ない。

変わりのﾋﾞﾆｰﾙを持ってる訳でもないし。

どーすんのかなぁ…

とかさっきより歩くｽﾋﾟｰﾄﾞを遅めて見てると、

なんとか抱えて持って帰ろうとしていた。






まぁ…そぉするしかないよね。






勝手に解決したな。なんて思って、

距離が更に縮まった時だった。









『ｺﾞﾄｺﾞﾄｯ…』


｢ゲっっ｣


北 ｢……｣









もう1つ袋の取っ手がちぎれた。

ってか、そんなに買うなら車なりﾈｯﾄで頼むなりしろよ。

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