色鉛筆の使いかた。

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そんな償いと諦めの人生。

それでも金以外の事で悩む事はそんなに無かった。

人付き合いだって極力避けてたし。

なのに今回のはだーいぶ厄介だな…。









北 ｢取り合えずこれぐらいでいっか…｣









水浸しになった床を洋服で拭き、

まだ湿ってはいるがもうこれ以上出来る事はない。

風呂場に投げ込んだ水を吸った服達。









北 ｢乾かして使えっかなぁ…｣









洗濯したくても、このぶっ壊れたﾎｰｽでやったら二の舞。

しぶしぶ風呂場で服を手洗いしﾍﾞﾗﾝﾀﾞへ持ってく。









北 ｢ﾊｧ……｣









憎らしいぐらいの快晴。

久々の休みで珍しく早く起きて、

この快晴見て洗濯しようと思ったんだよな…

やっぱ慣れない事はすんもんじゃねぇな…

清々しいと思ってた昼前とは状況が一変し過ぎだろ…









『ﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾋﾟﾝﾎﾟﾝ』


北 ｢ﾁｯ…今度はなんだよ…｣









こんなｲﾝﾀｰﾌｫﾝの押し方をするのは下のｼﾞｼﾞｨだけ。

嫌々玄関を開けると大量のﾀｵﾙを持ったｼﾞｼﾞｨ。









男 ｢これもう水吸わないから｣


北 ｢あ…はい…、すみません、うちもうﾀｵﾙなくて…｣


男 ｢いいよっ、あと早く管理会社に電話してくれよっ｣


北 ｢はい…すみません…｣


男 ｢畳も天井も駄目になっちゃって、直して貰うからねっ｣


北 ｢ぇ…｣


男 ｢色々決まったらまた来てよっ｣









直してもらうって…張り替え…？

天井と畳…両方…？









北 ｢まじか……｣









それって一体いくらだよ……

くそぉ……折角ﾀﾞﾁの借金払い終わったのに…

また借金地獄かよ……

俺は玄関に座り込んで再び絶望した。









もーﾎﾝﾄやってらんねぇ…

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