色鉛筆の使いかた。

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結局始めた誘われた仕事。

まぁ売春なんて言ってもﾎﾝﾄにそれやったら犯罪。

それに近いことをする男版の水仕事。






初めはまぁ…色々戸惑ったけど、

半分心が死んでる俺はすぐ割り切れた。

これは仕事。

ちゃんと務めれば金が貰える。

後腐れのない身体だけの関係。

ただそれだけの事。






この仕事って汚いってか汚らわしいｲﾒｰｼﾞあったけど、

思ってたより居心地も悪くもねぇ。

完全会員制だから客の身元は分かってし、

しかもそこそこお偉いさん達が客となれば、

立場もあるからﾊﾞﾚたくないだろうし、

みーんな真面目で嫌がる事はされねぇ。






でも変な客もたまにいる。

それこそやーさんみたいなやつもいたけど、

俺はこの仕事で泣くことも嘆くこともなかった。

むしろﾎｽﾄより気持ちはラク。

身体出せばそれでいいんだから。






気弱い客は男でも女でもラク。

甘い空気を演出したり只の疑似恋愛。

気持ちも身体も満たしてやりゃあいいんだから。

気強い客もどっちであろうとそこそこラク。

ただただ自分が弄られる事が多いから。

満たされてるフリしてりゃいいんだ。

ただ厄介なのは…









『ねぇ、このままシちゃおっか？』









って言うやつ。

そこまでお前らの道具になるつもりねぇよって思った。

始めのうちは勿論断ってた。

でも段々と慣れてくると断るのも面倒臭くなる。

そこで俺は思ったんだ。

裸になってあれこれするだけで金になる。

なら本番をしたら更に金貰えるんじゃね？って。

だから、そう言ってくるやつに俺は必ず言うんだ。









北 ｢これだけオコヅカイくれるなら良いけど？｣









って、指を3本立てる。

只でさえその前に店に金払ってんだ。

嫌がる奴もいる。

それならそれでいい、しないだけだ。

逆に払う奴もいる。

オコヅカイはキモチ。

決して売買じゃない。






知らない女を抱いて、

知らない男に抱かれて、

終わった後に店から払われる金と、

オコヅカイを見て俺は毎回笑えてくるんだ。

特にオコヅカイね。









ーコイツら金の使い方可笑しいなー









ってね。

まぁそんな可笑しな奴等がいてくれるおかげで、

俺は悲しくも生活出来てんだけどね…。

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