０℃の短針と刻む夏。

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＜藤side>





まさか朝から天使の機嫌を損ねるなんてね。

女の子相手なら謝り倒せばいい。

男友達は別にこれぐらいじゃ拗れないし…。

子供ならご機嫌を取ればいい。

天使の場合はどぉすりゃいいんだ？








玉 ｢ｶﾞﾔー｣


藤 ｢ん？サボりに来るの早くない？(笑)｣


玉 ｢違うよ、朝ごはんだよ！｣


藤 ｢あ、わりぃわりぃ(笑)あ。｣


玉 ｢ん？｣


藤 ｢玉、わりぃんだけど昨日のﾘﾝｺﾞも出してくんない？｣


玉 ｢朝から食欲旺盛だね(笑)｣


藤 ｢まぁ…ね。｣








ﾘﾝｺﾞを剥いてもらい皿に出してもらった。

玉が居なくなってから、手を合わせる。

これでつれるかなぁ…。








藤 ｢チビ、一緒にご飯食べよ？｣


『…おれ？』


藤 ｢あ。ふふ、ここにチビは君しか居ないでしょ？｣


『んふふ、そっか、俺しかいないかぁ♪』








あぁ。この子は名前を呼ばれたかったのかな。

だからわざと姿を消して俺に呼ばせた。

だとしたらだいぶ手が焼けるな(笑)

でも、呼ばれるって事がこの子には特別な事なのか。









藤 ｢どれ食べたい？｣


『ん、これ！これタマゴでしょ！？』


藤 ｢卵焼きだよ、えっと…なーむーって言わなきゃ駄目なの？｣


『んーん。食べていいよって思ってくれればヘーキ。』


藤 ｢なるほど、｣









手を合わせ、チビどうぞって思った。

これで済むなら昨日口にしなくて良かったじゃん…(笑)









『お、触れる♪あむっ。んふふふたみゃほ♪』


藤 ｢これ他の人が見たら卵焼き浮いてるように見えんの？｣


『んー？みへなひよ。』


藤 ｢ん？(笑)｣


『(ｺﾞｸｯ)見えないよ！俺が触ったら消える！』


藤 ｢へぇ。それはまた不思議だね｣


『なぁなぁ！ヤキニクは病院にある？』


藤 ｢焼肉？多分…ないかな？｣


『なんだぁ…』


藤 ｢チビ焼肉したいの？(笑)｣


『うん。いつも渉と太輔、きゅーりょー？になると行くだろ？あれすげぇ旨そうなんだもん。』








ははは、ﾎﾝﾄに見られてるんだな(笑)

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