０℃の短針と刻む夏。

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＜藤side>





「残りは冷やそうかな。」








ちょっと温くなってきてる。


冷やす方がおいしいかな。









横「冷蔵庫入れとくから食べるとき言ってね。」


藤「ありがとう。」




『うわぁー！冷た！』








冷蔵庫が開いたときに

手をかざしているその子。








『何これ！あ、閉まっちゃった…。』








まぁ渉もずっと冷蔵庫を開けているわけじゃないから

閉まった瞬間に項垂れてる。








『…冷たいの…。』








まぁその気持ちもわかるけど。


こんな暑い日の冷蔵庫の冷気は

素晴らしいものだからね。









玉「…ガヤ。聞いてる？」


藤「え、あ、ごめん。何？」








やば。


こっちの方に目がいっちゃう…。







宮「本当に大丈夫？一応脳の検査しとこうよ。」


藤「大丈夫。痛いのは身体だけだから。」


宮「でも念のため…。」


藤「大丈夫、大丈夫。もしあれだったら明日にして？」








こっちに目がいかないように…。


いかないように…。








『冷蔵庫よ！開け〜ごま！』




『…開かない…。』




『なーむー！！』




『あ、自分では意味ないのか。』







無理無理無理！！


だって面白すぎるもん…。








『…冷蔵庫…。』








もうどうしよ。


どうしたらこの子は大人しくなってくれる！？








『…開け…ごま…。』









…1人でずっと会話してるのかな?

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