０℃の短針と刻む夏。

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＜藤side>






横「おばさん来るまで何か食う?果物とかあるけど。」


藤「食う。母さんも何か持って来そうだし(笑)」


宮「そうだね(笑)」


横「何にする?」




『えっと…りんごとバナナと…。』









りんごとバナナって…。


食うの…?


こういうのって

お見舞いのやつ食うの?









『なーむーしてよ…。』









なーむーって何!?


あの両手あわせるやつ?


…それしないと食えないの…?









『…すんっ…。』





横「…太輔?食わないの?」


藤「あ、食べる食べる。りんごとバナナ。」









あ。


あの子のせいでりんごとバナナの存在が強くなって

思わずその果物頼んじゃった。









『わかってんじゃん〜。でもなーむーしてくんないと食べれない…。』









なーむー…?


なーむーしたら食べれる…?









藤「…なーむー…。」









両手をあわせてそう言ってみた。









玉「ガヤ!?」


二「横尾さん!ガヤの頭おかしくなった!!」


宮「玉!!」


玉「宮田!!」


横「太輔、何が見えてるの!?」


二「ガヤが死んじゃう!!」


藤「え、あ、いや…。」









気づいた頃にはみんなが騒ぎまくっていた。


ってかこういうのが見えるって、

もうすぐ死ぬってことなの!?

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