東「16話」 ページ18
暫くお互い黙ったまま帰る
沈黙を破ったのは
奈「あの…ささっき透となに話してたの？」
奈江だった
東野「…うーん愚痴の言い合いかな？
それよりさっきは抱きついちゃってごめんね
奈江ちゃんは何かあったの？」
奈「ううんいいよ、驚いたけどちょっと
嬉しかった
…特に何もないよ？
どうして何かあると思ったの？」
東野(奈江ちゃん…嘘下手だよ)
東野「いや、俺の思いすごしだったみたい
それよりさなにか食べて帰らない？
奈江ちゃんに寂しい思いさせちゃった
お詫びにね」
奈「え！いいよーそんな気をつかって
もわなくても」
言ってる言葉と顔が一致してない奈江を見て
ほっとする東野
東野「いいのー！俺が奈江ちゃんに奢りたいだけ
なんだから！ほら行くよ？」
奈江の手をひいて歩いてファーストフード店に
入った
東野「それだけでよかったの？」
奈「うん！だって夕飯食べられなく
なっちゃうもん」
アップルパイを食べ始める奈江を微笑ましく
思う東野
二人黙々と食べ歩く
チラッと奈江を見るとリスのように
頬がパンパンになっている
東野(可愛い)
奈「ねぇ、東野君そっちも一口頂戴？」
東野は一瞬固まった
そしてすぐに考え始めた
東野(え？これって間接キスになるよね？
俺的には嬉しいけど奈江ちゃんはどうなんだろう)
チラッと見るとまだかまだかと期待の眼差しを
受け奈江に自分が食べていたハンバーガーを
差し出した
奈「！ん〜！美味しい〜
さすがテリヤキバーガー」
その姿を見てまたも東野はこう思う
東野(可愛い！天使だ)←←
端から見たらいい感じのカップルのように
見えるが実際は変態と
東野(あー本当奈江ちゃん天使可愛い可愛い)
なにも知らない純粋な女の子
奈(久々だなー東野君に会ったの
やっぱり東野君は優しいなー)
奈「東野君！送ってくれてありがとう
また明日ね！」
奈江の家の前まで送った
奈江は東野が見えなくなるまで手を振り続ける
にこやかに東野も振り返す
角を曲がった瞬間
東野(あーもう！奈江ちゃん超可愛い！どうにか
なってしまいそうだ！
奈江ちゃん透君なんかにそそのかされて可哀想…
だから俺が救ってあげる俺だけの奈江ちゃんにし
てあげるね)
人格が変わったかのように含みのある笑みを溢す
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