奈「14話」 ページ16
職員室に行き担任の山吹先生から
「これを貼っといてくれ」と頼まれたのは
いいものの届かない
右手にポスター 左手に画ビョウ
椅子を使っても背伸びをしても届かない…
手が届く範囲は違うお知らせの紙で貼れないし
かといって神城に頼みたくないし
どうしようと思ってると突然椅子との距離が
空いて
？「ほら奈江ちゃんこれで
届くんじゃないかな？」
後ろから聞き覚えのある声
首だけで後ろを見ると
奈「え？東野君」
突然過ぎて驚いたせいなのか
泣きそうになる私に微笑みかける彼
東野「うん！驚かせたよね それよりも
奈江ちゃん掲示物貼るんじゃないの(笑)」
その言葉を聞き慌て貼りつける
奈「東野君 ありがとう
降ろしてくれていいよ〜」
と言ったはずなのに一向に地面と距離がある
なんで降ろしてくれないんだろうなんて考えて
いると
透「おい、東野 奈江を降ろしたらどうだ？」
ちょっと怒ってる透が教室から出てきた
東野「……なに神城君 文句でもあるの」
これまた嫌悪感漂う空間になってしまった
透「あぁ、あるね まずその前に奈江を
降ろしたらどうだ？ なんか泣きそうな顔して
るぞ…」
東野「え？ あっ、ごめんね奈江ちゃん!
考え事してて聞こえなかった」
奈「………ううん、だいじょうーぶ」
やや涙目の奈江は東野にぎこちなく笑うと下を
見て涙を拭った
顔を手で覆った東野はこう思った
東野(あぁ〜、どうしよう奈江ちゃん超可愛い)←
透「じゃあ奈江は下駄箱でまってて
話終わったらすぐ向かうから」
奈「えー、そもそもなんで私が透と一緒に帰る
事になってるの？」
東野「神城が嫌なら俺と帰る？ 流石に一人で
帰るのは危ないから家まで送るよ」
元気良く返事をすると駆け足で下駄箱のほうで
待ってるから〜！といって手を振る
東野も手を振りかえす
その光景を見て改めてショックをうける透
東野「じゃあ奈江ちゃんも行ってくれたし
話をしようか」
ニコニコと笑っているはずなのにどこか怖く
感じる東野の表情
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