６ ページ6
・
読みかけのまま、置き去りにされたマンガ
部屋着のパーカーも脱ぎっぱなしでソファーに置いてく
そのくせゲーム機はいつも同じ場所にある。
・
そういう所が、いつまでも可愛くて
いつまでも注意できずに許してしまう。
・
それを片付けながら、読みかけのマンガを手に取ってしまったら
時間も忘れて読みふけって
気付いたら、ソファーに身を預けて寝てしまったらしい。
・
「….A」
・
肩を揺らす優しい声で、自分が寝てしまったことに気付いたけど
あまりにもその声が心地よくて
夢の中を続けてしまった。
・
「起きて、ハンバーグ焼いて」
「…..んー」
「チーズ入れた？入れてないなら自分で入れるわ」
「…..」
「腹減ったから起きろや(笑)
ごめんね、もうちょっと早く帰ってくるつもりだった」
・
頭を撫でてくれた手に、目を開けた
・
「…..っ」
「おはよ」
・
でも、その先に
オレンジ色の光を背に受けて、優しい顔をするあなたがいると思わなくて
思わず息を飲んだ。
・
「….おかえりなさい」
「(笑)久しぶりに聞いたわ、その言葉」
「….うん」
「ごめんね。忙しくて」
「….ううん」
「単語を喋れ、ちゃんと単語を(笑)」
・
最近はもっぱら、寝ている姿しか見てなかったから
目を開けて動いているあなたが新鮮で、愛しくて
うまく言葉を探せない私を、あなたは甘やかす。
・
それがあまりにも心地よくて
不安なんて、飛んでいった。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1504人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
NONAME(プロフ) - 良かったよ！キュンとドキドキしたよ。少しハラハラもしていてそのあとキュンしたよ。雨の季節に合って居ますね。今梅雨なので読んで居てぴったり合っているお話しだなぁて想いながら一気に読みました。 (2019年6月10日 13時) (
レス) id: 6d12b95561 (このIDを非表示/違反報告)
nana - まりもさを！お返事ありがとうございますっ！続編が無いのは残念ですが、他のお話も読んでみようと思います。頑張ってください！ (2016年7月13日 21時) (レス) id: 19be6d8e89 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - みーこさん» あれを聞いたとき、私の方が先に思いついた！！って思ってしまいました（笑）ハラハラした後の激甘でしたね←楽しんでいただけてよかったです☆ (2016年7月9日 19時) (レス) id: 915d2ca6db (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ゆり:)さん» ありがとうございます！この季節が好きになってもらえればと思って書いたので、そう仰っていただけて嬉しいです(*ﾟ∀ﾟ*)いいですよね、こんな関係♪ (2016年7月9日 19時) (レス) id: 915d2ca6db (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - nanaさん» 初めましてですね！ありがとうございます(*¨*)４年も前に書いたお話なので、思いだすのが大変でした（笑）読み切りなので続編は書く予定がなくて...申し訳ないです(:_;)他のお話でもぜひよろしくお願いしますね♪ (2016年7月9日 19時) (レス) id: 915d2ca6db (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：.
| 作成日時：2016年6月25日 20時
