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ポートマフィア本部___





「これ程に殺気立った組織(マフィア)は何年振りかな……」





広津柳浪がそう呟く

そして振り向き、「約束の刻限だ」と云った

視線の先には…椅子に縛られた谷崎が居る



探偵社は、ドストエフスキーの罠に嵌ってウイルス異能者を仕留め損ねた

谷崎が消される時間だ





「連絡が無いのは乱歩さんがそれが最善と判断したからだ。何も問題無い」


「だが現にこれで停戦の可能性は絶たれた。残されたるは(はらわた)の転がる血塗れの道のみ」





それは、マフィアが歩き慣れた道だ



立原が谷崎に銃口を向ける。マフィアが人質をどう扱うか知らぬ谷崎ではない

「ボクを殺す気か?」と訊くが、広津が谷崎に云う



嘗て、探偵社とマフィアは懸賞金70億を巡り争い、組合を含む三社戦争にて衝突した

だが今のマフィアは利益や応報ではなく、首領を護る為に戦う。その為なら落命も厭わない者は、大勢居る





「別物となった我等は貴君を殺さん。貴君には___「間諜」となって貰う」





谷崎は首を振った。仮令どんな脅しを受けようとも探偵社の内情なんて喋らない___そう云いかけた時、広津が口を挟んだ

「貴君には妹が居たな」と。

この部屋にはもう一人、暗殺屋の銀が居る。谷崎が従わねば、妹のナオミは、





「ナオミに手を出すな」





"ゼンイン殺スゾ?"





物凄い殺気が、谷崎から放たれる

黒蜥蜴の三人は冷や汗を垂らした





「ハ……ハハ………大した殺気だぜ。だがお前の異能は割れてんだ。姿を消すだけじゃこの弾は避けらんねぇぞ」


「違うね。何万発撃とうが、お前等三下の弾なンて中らない」





谷崎は、自分が立原に銃口を向けられているのに、弾を避けられると云うのだ

更に挑発して銃を撃たせるよう仕向ける

立原が指先に力を込めた時___



___谷崎は服裏から、紙の切れ端を出した

それが遠隔で国木田に伝わる。国木田と谷崎は叫ぶ





『独歩吟客』__畳み刀





谷崎の手に短刀が現れ、自身を縛っていた縄を切る。谷崎は解放され、自由の身となった

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夢蝶蘭(プロフ) - うさぎさん» うわー!その通りです…ご指摘ありがとうございます!いつも更新遅くてすみません(><) 頑張ります! (2019年2月9日 1時) (レス) id: 6710be5598 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - あの、「248話」の15行目が「早く食べないよってこと」になってますよ〜!多分「早く食べなよってこと」ですよね?もし私が間違っていたらすみません。続きのお話、楽しみにしています! (2019年2月8日 23時) (レス) id: fab1d5b1bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢蝶蘭 | 作成日時:2018年9月13日 23時

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