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ウイルス異能者、プシュキンの隠れ家に向かったのは、国木田と敦の二名。

プシュキンは半年前、欧州の異能犯罪者収容所『ムルソー』から脱走。海外異能者だが、故郷である貧民街に潜伏中。

時間は無い。若し『共喰い』を止められなければ、マフィア説得に残った谷崎が死ぬ

失敗は、許されない



料理をしている男が一人。傍に置いてある電話が鳴ったので、男は応答した





《連中が来ました》





電話口から聞こえるその言葉に、男は手にしていた料理を落としてしまった

急いで子供達___弟や妹に連絡する





「弟共!追っ手が来た!足止めを頼む!」





男は逃亡用の地下隧道(トンネル)に逃げ込んだ___そのことに、国木田達が気付いた

二人も奴を追う

一本道の隧道(トンネル)。ならば虎の速度で追い付ける。敦が物凄い速度で追跡し始めた時だ





「え」





銃弾が敦の眼前まで来た

倒れた敦に駆け寄り、国木田が声を掛けると、敦はむくりと起き上がる



敦は口の前で弾を抑えていた。お陰で怪我をせずに済んだが___

二人は、信じられないものを見た





「頼むぞ、弟共!」


「早く行ってにぃちゃん!」





子供が何人も、短機関銃で武装。二人を目掛けて撃ってきたのだ

あんなに小さい体では、撃ち返しては殺してしまう可能性がある。だが二人は止まる訳にはいかない



国木田が異能で『催涙弾』を産み出し、子供達に放つ。息を止めて駆け抜ければ___

___敦を銃を向けた子供が一人。避けきれない…そう思った時、子供の肩から血が噴き出した

国木田が撃ったのだった。子供の絶叫が二人の耳にこびりつく



国木田が敦を連れて先に行く。壁に怒りをぶつけて、「地獄か此処は…!」と零した

あの傷なら直ぐに与謝野を呼べば助かるが…



此処は、何か妙だ。敵異能者の迎撃があると思っていたのだが、待ち構えていたのは銃武装した子供。

国木田達を警戒していたにしては、警備も逃走経路もお粗末だ





「敦、動くな」





その時、国木田が顔色を変えて敦に云った



___敦の背後には、首の周りに手榴弾を着けている少女がいた。紐に手を掛けている





「にいちゃ………たすけゅ」





奴は時間稼ぎの為に、爆発で隧道(トンネル)を塞ぐ気なのかもしれない

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夢蝶蘭(プロフ) - うさぎさん» うわー!その通りです…ご指摘ありがとうございます!いつも更新遅くてすみません(><) 頑張ります! (2019年2月9日 1時) (レス) id: 6710be5598 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - あの、「248話」の15行目が「早く食べないよってこと」になってますよ〜!多分「早く食べなよってこと」ですよね?もし私が間違っていたらすみません。続きのお話、楽しみにしています! (2019年2月8日 23時) (レス) id: fab1d5b1bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢蝶蘭 | 作成日時:2018年9月13日 23時

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