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『中也は森さんを、このマフィアを守ろうと動いています。探偵社では、その役目が乱歩さんだったってだけです。私はそれで良いと思う』





真っ直ぐに、自分が信じる道だけを歩く人。反対に迷い続ける人。何方も居て良い



Aはそう云って静かに息を吐いた

再び窓を見る





『乱歩さんは探偵社の主軸で、一番聡明な方です。そして誰よりも社長を想ってる。あの人にとって、社長は特別な存在なんです。

でも…だからこそ、社長だけを守る為に動いた。社長の意思なんてお構い無しに、社長が生きてくれさえすればって』





拳を強く握る





『あの人は、私を止めなかった…此処で私がこうするって、乱歩さんには判っていたのに』





Aが鏡花と共に車から降りた時。「気を付けろよ」と、乱歩はそれだけ云った

乱歩も迷っている。これで良いのかと問い続けている

だがAが居るから、躊躇いなく福沢の命令に背いた





『迷うことは、悪いことじゃない』





その言葉が、紅葉の胸に深く刺さった時。

Aが耳に付けていたイヤホンから、雑音が聞こえた。続けて仲間の声が聞こえる

階下から銃撃音が小さく聞こえたことから、探偵社が此処に辿り着いたのだと判る。戦闘が開始された





『……却説、私は下へ向かいます。私の言葉を信じるか如何かは貴方次第ですが…どうか首領の意向を、お守りください』





三十度に腰を折った綺麗な敬礼を残して、Aは窓へ向かう





「此処は最上階じゃが……下へ向かう方法は在るのか」


『無いって云ったら下まで連れてってくれるんですか？』





見た所、Aは何も持っていない。鏡花は落下傘(パラシュート)を持ってマフィアから脱出したが…

Aは一度も紅葉に触れていないから、異能を複写(コピー)していない。では鏡花の異能を？過去に複写した異能ならば何時でも使用できるのかもしれない



紅葉がそこまで考えた時、もうAは窓を開けて足を掛けていた





『話を聞いてくれてありがとう。下には降りて来ないでくださいね？貴方は強すぎるので』





では、と残して、Aは窓から飛び降りた



勿論、Aは鏡花の異能を複写(コピー)した訳ではない。抑も複写(コピー)していたとしても、既に時間切れしている

ならば、最上階から飛び降りても怪我をしない対策は？

そんなものは無い。





『あっはははは自 殺行為ー！建物から飛び降りたの初めてかもー！』



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夢蝶蘭(プロフ) - うさぎさん» うわー！その通りです…ご指摘ありがとうございます！いつも更新遅くてすみません(><) 頑張ります！ (2019年2月9日 1時) (レス) id: 6710be5598 (このIDを非表示/違反報告)
 うさぎ - あの、「248話」の15行目が「早く食べないよってこと」になってますよ〜！多分「早く食べなよってこと」ですよね？もし私が間違っていたらすみません。続きのお話、楽しみにしています！ (2019年2月8日 23時) (レス) id: fab1d5b1bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名：夢蝶蘭 | 作成日時：2018年9月13日 23時

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