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翌朝。
敦が事務所のドアを勢い良く開けた
「社長が襲われたって本当ですか！？」と。
「あぁ。一命は取り留めたが謎の症状で意識不明。与謝野女医でも治せんらしい」
国木田がそう答える
昨夜、社長の福沢が一人、何者かの夜襲を受けたのだ
Aと賢治が直ぐに連れ帰り、与謝野が治療を施したが…彼女でも治せなかった
「聞き込みをしてきたよ」と、太宰とAが事務所に入ってくる
「ここ最近、似た暗殺事件が頻発しているね。路地裏で異能者が夜襲を受ける」
既に何人か死者も出ていることを、太宰は伝えた
「犯人の特徴は？」
『正体不明の異能を使う事と、仮面を被っている事だけ』
国木田の質問にはAが答えて、冷蔵庫から取り出した水を飲む
「『仮面の暗殺者』か……」と国木田が呟いてから、顔を上げてAを見た
「A、本当に判らないのか？お前の勘は好不調が激しいのは理解しているが……」
『残念ながら。焦りも原因かもしれないから、ちょっと落ち着くね』
Aはそう云ってドーナツを食べだした
犯人は誰か。Aに訊ねても『判らない』の一点張りだ
普段の彼女の勘ならこんなことはない筈だ。現に昨夜は福沢の危機を感じ取った
…だがAはもう判っている。福沢を襲った犯人が判らない理由を。
『ゼウス』が危険だと判断した。だからAに情報を渡さない。何も教えない
福沢の危機を教えた理由は、福沢が危険な状態だったからだ。福沢が死ねば、Aが悲しむからだ
『ゼウス』はいつでも、Aの為に動く
「まぁ、私達が走り回る必要はないと思うよ。その前に犯人は死ぬかもしれないから」
「え？」
太宰が敦や国木田に説明する
「敦君。街で "異能者殺し" が大活躍して一番困る組織は何処だと思う？」
「……異能特務課ですか？」
「逆だ。ポートマフィアだよ」
"夜の管理者" たるマフィアの知らぬ所で暗殺されれば、鼻先でナイフを振り回されるような屈辱行為。
これで若しマフィア側に犠牲者でも出れば、マフィアの威光も地に落ちる
"常に先手が勝つ" という首領の口癖から考えれば、被害が出る前に必ず動く＿＿＿
「マフィアの網は深く広い。今頃は隠れ家くらい突き止めているかもね」
太宰は薄く笑った
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すみません！前回の作品の「異能の詳細2」を更新しました！Aのお母さんの異能です！
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夢蝶蘭(プロフ) - うさぎさん» うわー！その通りです…ご指摘ありがとうございます！いつも更新遅くてすみません(><) 頑張ります！ (2019年2月9日 1時) (
レス) id: 6710be5598 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - あの、「248話」の15行目が「早く食べないよってこと」になってますよ〜！多分「早く食べなよってこと」ですよね？もし私が間違っていたらすみません。続きのお話、楽しみにしています！ (2019年2月8日 23時) (レス) id: fab1d5b1bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢蝶蘭 | 作成日時：2018年9月13日 23時
