揺れるウネとキュミン (ページ7)

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07＊行き場のない想いページ7

…ん……
ふと目を覚ますと、手にぬくもりを感じた。
未だボーッとする頭を強引に持ち上げ手に視線をうつすと、ドンへが眠っていた。

そばにいてくれたんだ、そのことが僕をひどく安心させてくれる。

…ドンへが来てくれたの、夢じゃなかったんだな。

ヒョクをひとりにしない、これも夢じゃないといいな、なんて思ったところで我に返った。

……そうだっ！
僕たち撮影の途中だったんだ！
ヤバイヤバイ…！
ドンへを眺めてる場合でも寝てる場合でもなかった～！

ドンへの肩を揺らし、必死に起こす。

『…へ？あ、ヒョク起きた？うなされてたけど、もう大丈夫？』

なんて呑気な声を出すドンへに

『そんなことより撮影！』

言いながら僕はベッドから出て行こうとしてふらつく身体。思わず転びかけた時、ドンへに抱きとめられた。

『ヒョク！何やってんだよ！まだ高熱なんだから寝てなきゃダメだろ？何度心配かければ気が済むんだよ！』

…怒られた。

『撮影は延期になったから、ヒョクは今身体を治すことだけ考えてればいいの！わかった？』

そう言われ小さく頷いた。

ヒョン達に知らせてくるからちゃんと寝ててよ！と部屋を出て行くドンへ…

僕は横になり目を閉じる。

自分の体調管理もできないなんて、みんな呆れてるだろうな…

なあ、ドンへ。お前も呆れた？
ドンへを怒らせたことを思い出し、心臓を握り潰されたような痛みに襲われ涙が溢れてくる。

ドンへ…僕はお前が隣にいなきゃダメみたい。
ドンへはこんな僕を必要としてる？

締め付けられる胸と止まらない涙に僕はやっと気付く。
…友達としてでもなく、仲間としてでもなく、
僕はただ、お前のことが好きなんだと。

気付いたところでどうにもならないこの恋は、早くも失恋決定だ。

行き場のないこの気持ち、僕はどうしたらいいのだろう…