揺れるウネとキュミン (ページ38)

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38＊吐き出した想いページ38

ーDHー

宿舎を飛び出すヒョクを追ってきたはいいものの…

くそっ、速いんだよ！ヒョクは走るの！

いい加減疲れてきて距離が出てきた時、ヒョクは公園に入っていった。

ホッとして中に入ると、呼吸を正そうとしてるヒョクを見かけ、すかさず腕を掴んだ。

俺の問いかけに、明らかに怒った様子で

EH『…わからない？ドンへが悪いんだよ！僕を置いていくから。僕の話を聞いてくれないから！』

という。

俺がいつヒョクを置いてったっていうわけ？それに、離れていったのはヒョクの方だろ？

カチンときて、俺だけが悪いのか聞く。

すると、俺の事を相談してたから言えるわけがないと半ば吐き捨てるように言う。

は？何、どういうこと？何で俺の事なのに俺に言えないわけ？

ヒョクが言ってること、よくわかんないんだけど。

ヒョクの不思議発言に

『……………は？何それ。意味わかんないんだけど』

と答える俺に、今度は傷ついた表情に変わる。

何で…そんな顏するんだよ。

問い詰めようと思った時、放っておいてよ。そう言われて、今は何も触れちゃいけない気がしてその場を去った。

なあ、ヒョク。何で俺たち喧嘩ばっかりしてんだろうな？

今までみたいに話したいのに。感情的になって結局何も解決しないまま。

…俺、本当にこのままヒョクを置いていっていいのか？

考えるよりも先に身体が動いた。

『ヒョク…！』

あの場所から全く動いていなかったヒョクを後ろから抱きしめ、ゆっくり話し出す。

『ヒョク、何も言わずに俺の話聞いて？
俺、素直じゃないから…ソンミンヒョンのが俺よりヒョクのことわかってて、なんか凄い苛ついたんだ。それに、俺に話すより先にソンミンヒョンに相談するヒョクが、俺から遠ざかったような気がした…。俺はもう、ヒョクの1番じゃないって言われてる気がして…ヒョクを責めるのは間違ってるとわかってても、どうしても話せなかった。ごめん、ヒョク。
ねえ、何で俺じゃだめだったの？ヒョクの言った意味、俺にはよくわからなかったから。
だから、ヒョクも思ってること話してよ。俺は…ヒョクが幸せなら、それでいいと思ってる。ソンミンヒョンとうまくいってるんだろ？なら、笑っててよ…』

一気に吐き出した想い、後ろからじゃヒョクが今どんな顏してるかわからない。

だけど、微かに震えているヒョク。もしかして、泣いてる？

俺はそっと、ヒョクの身体を俺の方に向けた。