揺れるウネとキュミン (ページ32)

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32＊強がる言葉ページ32

ーSMー

『キュヒョナ、僕、泣いてないよ』

にこっと微笑みキュヒョナを見ると、

KH『嘘。泣いてます。心が…。僕の前でくらい、無理しなくていいんです。いつものように喜怒哀楽はっきりした素直なヒョンでいてください』

泣きそうな顔で言うから、キュヒョナにはそんな顔してほしくなくて、僕の頬を撫でてない方の指先を掴む。

『キュヒョナ…ありがとう。だけど、ごめん』

僕はキュヒョナに優しくしてもらう資格なんてないんだ。だからお願い、優しくしないで…

ぎゅ、と指先を強く握り、そっと離す。

すると、突然キュヒョナに抱き寄せられた。直に触れるキュヒョナの肌。キュヒョナのぬくもり。

その暖かさに、つい身を委ねそうになるのも必死に抑える。

『キュヒョナ、だめ。僕は、キュヒョナにこうやって優しくされる資格なんてないから。お願い、離して？』

KH『嫌です。僕が離したら、ヒョンがヒョンじゃなくなる気がするんです。何をそんなに怖がってるんですか？』

何でキュヒョナはわかっちゃうのかな。

怖いよ、だって僕は自分の為にヒョクもドンへも傷つけた。

それに加えて、僕がキュヒョナに甘えてしまったら、きっと、キュヒョナまで傷つけてしまう。

キュヒョナには嫌われたくないんだ。キュヒョナに見離されたら、僕はもう、自分を憎み嫌うことしか出来なくなると思う。

そう思ってる僕を、キュヒョナはわかっているんだろう。

だけど、言えるはずのないこの言葉達をぐっと飲み込んで、

『何も怖がってなんかいないよ？キュヒョナは心配性なんだから』

強がった言葉だけど無意識に声が震えた。僕の馬鹿、これじゃキュヒョナは気付いちゃうよ…

ぎゅっと抱きしめられていたキュヒョナの腕の力が抜けた。

ああ、ほら。気付かれた。

KH『ヒョンはわかってない。どうして僕がこんなに心配するか』

…やめて。きゅひょな。その先は言わないで。

今の僕は、その言葉を流せるほどの余裕なんてないから。

差し伸べられるキュヒョナの手を払い除けることなんて出来ないから。

だから、やめて。お願い、言わないで。僕をこれ以上駄目な奴にしないで。

KH『ヒョンが好きです。仲間として、家族としてももちろん好きです。でも、そうじゃなくて、愛してる』

僕の願いも虚しく、キュヒョナからの言葉が頭に響く。

そんな愛しい人を見るような目で僕を見ないで。キュヒョナからの真っ直ぐな愛を受け取れるほど、僕はキレイじゃないんだよ…。