揺れるウネとキュミン (ページ19)

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19＊ヒョンの優しさページ19

ーEHsideー

ソンミンヒョンに怒られちゃうな…
部屋のベッドで横になりながらふと考えていた。

ドンへの荷物がないだけで、結構すっきりしているこの部屋を見て溜息が零れる。
避けようとしている現実を突きつけられてる気がして。

点滴して楽になったとはいえ、まだ完全ではない体調はぶっちゃけ今の状況についてこれてない。

もしかしたら今のこの時間は夢なんじゃないかとすら思っているくらいだから。

トントン

ドアのノックが聞こえ、誰かが入ってきた。

『ヒョク、体調はどう？食欲あるならお粥作ろうか？』

ソンミンヒョンだった。

『ごめん、今は何も食べたくないんだ…』

『…わかった。少しでも何か食べたくなったら言ってね？』

『ヒョン、ありがとう。
…………ねえヒョン？僕、ドンへに顔も見たくない。出てって。って言っちゃったんだ』

ヒョンの顔を見たら優しくて、心配してくれてるのがわかって…また弱音を吐いてしまった。

『…うん。そっかあ。あの後ドンへと何があったの？僕に詳しく話してくれる？』

やっぱりヒョンは優しくて頼りになる。ヒョンがそばにいてくれると不安な気持ちがどこかに飛んで行くような気がする…

僕はヒョンと電話を切った後のことを話した。
うん、うん、と聞いてくれるヒョンに抱きつき、泣きながら話す。

“僕の話を聞かずに問い詰めるドンへにショックを受けたこと”
“つい怒ってひどいことを言ってしまったこと”
“僕がドンへを好きになったせいでこうなってしまったのかな？ってこと”

『ヒョク、自分の発言を後悔してるなら謝らないとダメだよ。変なプライドとかは捨てて。今の状況から目を逸らさないで？これからドンへとはどうありたいか、しっかり考えてみて。だけど、今は体調を治すことだけ考えていればいいよ。すっかり快くなったら…そしたらドンへと話し合おう』

モヤモヤを吐き出したからか、スッキリしたら少し眠くなった。

『ヒョン…ありがとう。僕、ちょっとだけ寝るね？そしたらヒョンのお粥、食べたいな』

そう言うと、わかったと言ってそっと抱きしめてくれたヒョン。僕はすぐに夢の世界に落ちていった。