目が覚めたらモフモフ兄弟が居たんですけど… (ページ4)

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第2話【本物が二人】ページ4

貴「な、なッ…ぇえ！？何あれっ…」

なんで掃除機があんな風にッ
嘘でしょ？マジック？
でも何も触られて…

ド「フッフッ…また変な機械使おうとしてんじゃねェよ」

喉元を震わせて独特な低い笑い声を静かに響かせるドフラミンゴさん

隣に座るコラソンさんは、さっきの不思議な現象を見てもビクともしない

貴「本物…？嘘でしょッ、じゃあ何で？」

タブレットと、目の前に居る二人をキョロキョロと見比べる
なんで？次元も違うのに…ま、まさか！！

貴「コラソンさん！！私に痛い事、してみて下さい！」

コ「…ッ！？」

思わぬ出来事に慌てている私は、自分の発言がどんなにアウトな事かを知らずに叫んだ

もちろん、そんな事を聞いて「分かりました！いきますよーぅ！」なんて素直に従う人は居なく
コラソンさんは目を見開いたまま固まっていた

ド「…そういうのが好きなタイプなのか？」

貴「いいからッ、早く！！さぁ！」

コ「……」

少し引き気味の二人
私に急かされ渋々といった様に、コラソンさんは優しくも痛いデコピンをかましてくれた

貴「ゅ…夢じゃ、な……ッ…」

ジンジンと痛みの残る額を抑えて、二人を見つめ震える声で呟く

コ「…[色々と大丈夫か、お前…]」

そのメモを見た瞬間、涙が次々と頬を伝っていく

貴「なんで漫画の人が居るのよォ…ッ、怖いんだけどっ…！！」

コ「ッ！？[何で泣くんだ]」

ド「コラソン…お前って奴は、もう少し女の気持ちを考えろ」

なんか私が泣いてる理由を勘違いしてるみたいだけど、それどころじゃない

ありえない現実に、パニックを通り越して涙が止まらないんだけど！！

ド「落ち着いたか？」

貴「すみませッ…、情けない姿を見せって…」

借して貰った良い匂いのするハンカチを握り締めて、頭を軽く下げる
…これ香水かな

コ「…[驚きのあまり泣く人間なんて、初めて見たぞ]」

貴「…私、パニックに陥ると暴走気味なんで…」

赤くなった目元と耳を片手で隠し、小声で喋る
見知らぬ人の前で号泣するなんてッ…恥ずかしい！

ド「フッフッ…可愛いじゃねぇか、そう気にするな」

それより…と、長い指を机に置いたタブレットへ向けるドフラミンゴさん

ド「これは確かに俺達だな、てことは…全く別の世界に来ちまった訳か」

コ「…[どうする]」

眉間に皺を寄せて困った顔を見せる
…仕方ない、正義の美術教師が何とかしてやろう！！

貴「あの…元の世界に戻るまで、私の家に住みませんか？」