目が覚めたらモフモフ兄弟が居たんですけど… (ページ19)

今日:14 hit、昨日:0 hit、合計:35,984 hit

第16話【喧嘩】ページ19

貴「……」

ド/ロ「……」

机に置かれた割れたガラス(コップ)

正座された大男2人

その目の前で仁王立ちをしている私

そうです、説教タイムです

貴「なんで目を離してる内に割れてるの？」

ロ「…[おれがドジしてわれた]」

貴「なんで豪華な金ピカコップがある？」

ド「俺が代わりの物として買ってきた」

ごく普通の部屋に不似合いな、豪華なコップがギンギラリンと輝いている

目が痛い…頭も痛い…

貴「まず、何のお金を使って買ったの？」

ド「外に居たオヤジに貰った金をだな…」

貴「あぁぁ、なるほどね！！」

慌てて耳を塞いで聞かなかった事にする

絶対なんかしたわ、私には分かる

貴「…どんなドジしたの？」

ド「…[暇つぶしに投げてたぼうと間違えた]」

貴「どうやったら間違えるのよ、つか暇つぶしに棒を投げるな」

普通の百均で買うようなコップなら、許せる

だけどこれは……

貴「よりにもよって、生徒の手作りコップをｯ…」

(((先生、コレ…自信作なんです！！)))

そう言って、恩師である私にあげると可愛い笑顔で…くそー！！

貴「バッカ！！二人共バカよ！」

ロ「ｯ…[すまない]」

ド「なんで俺まで怒られるんだ」

貴「他人のお金を使ったからに決まってる！」

うわぁぁ…泣きそｯ…、大切にしてたのに…

貴「ｯ…もう、知らない！！」

二人に背を向けるとコートを着て、玄関に足を運ぶ

ロ「…！！[どこへいく]」

ド「外は雪降ってるぞ？」

呼びかけに無視して、私は走って外に出ていく

絶対ｯ…今日は二人と喋らない！！

貴「私は子供か！！」

家から離れた公園のベンチに座って深い溜息を漏らす

寒いなぁ…頭に雪がかかって、白髪みたい

まだ、二人の姿が頭から離れない

ド(((待てｯ…うぉ！？)))

ロ(((…！？)))

ド(((くそ、こんな時にドジをするな…退け！！)))

追いかけようとしたらしいけど、同時に立ち上がって転けたロシーの下敷きになったドフィ

可哀想だけど…まぁ、いっか

貴「あーぁ…こんな寒い時は…」

あの暖かい黒とピンクのモフモフが、なぜだか恋しくなりますな…

.

ド「お前のせいで見失ったじゃねぇかｯ」

ロ「っ…、((A…))」

とある何人か、黒とピンクのモフモフが空を飛んでいるのを見かけたという…