目が覚めたらモフモフ兄弟が居たんですけど… (ページ13)

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第11話【迷子拾いました】ページ13

もう夜の9時過ぎか…。

やっぱプリントをチェックしたり明日の予定やら何やらで、なかなか出られない
でもこの仕事は凄く好きだ

貴「はぁ…よし、終わり…」

ー…びえぇえん！！ー

貴「え？泣き声…外からかな」

ふと聞こえた泣き声に窓から顔を出すと、4歳くらいの男の子が泣いていた

急いでコートを羽織って飛び出す

貴「僕、どうしたの？一人？」

出来るだけ優しく声をかけて目線を合わせる

すると目元を真っ赤にさせた涙目の迷子は、コクンッと頷いて近くの家を指差した

貴「…？君の家？」

迷子「ひぐッ…うん、…ママ今日居ないっからッ…鍵あいてな、くて…ぇ…！！」

つまりだ、この子のママは鍵を渡しそびれた訳だな

貴「パパは？まだお仕事？」

迷子「居ないッ、ママと…二人…っ…」

母子家庭かー…寂しいだろうな

パパも居ない、親戚に預けなかったって事は何か事情があったんだろう

んんー…どうしよう…。

このままじゃこの子は朝まで外に居る事になるし…仕方ない

貴「じゃあ、ママが帰って来るまで私の家に行こっか」

迷子「ッ…んぇ、お姉ちゃんの？」

貴「うん、ちゃんとメモも貼っといて…」

ー鍵が開かないという事で、お子さんを少しの間だけ家に泊まらせます。私は近くの美大の教授でして、心配でしたらそこへご連絡下さいー

誘拐かと思われちゃうかもだけど…。

この辺りじゃ交番なんてないし…こうするしかないんだよなぁ…。

貴「まぁ鍵渡してないママさんがいけない←」

そういう事にしておこう

ド「それでガキを持ち帰ってきた、と…。」

ロ「…[つうほうされてもしらないぞ？]」

貴「仕方ないじゃない、ほっとけないんだからッ」

承知した『明羅』という男の子を家に招き入れたはいいが、案の定この二人の反応が…。

くそう、心配そうに見上げる明羅君だけが癒しだわ！！

貴「ちゃんとメモしたし大丈夫でしょ…んじゃ明羅君、一緒にお風呂でも入ろu「待て」」

ド「小さくても男だ、一緒に風呂なんて危険だぞ」

貴「いやいや、まだ4歳だからね？危険も何も無いでしょッ」

明「お姉ちゃん？このひとだーれ…？」

ド「俺はこいつの旦那だ…よろしくな、ガキ」

ロ「…[ちがう]」

激しい口論の末、お風呂は一緒に入り
無事に明羅君の泊まりを許してくれました

貴「たく、子供1人に大袈裟なんだから」

布団の準備をしながらブツブツと溜息混じりに文句を言っていると

明「お、お姉ちゃん…！！」